ミヤマアカバナ / シロウマアカバナ

アカバナ科 Onagraceae
(共通) 水がしみ出してくるような所を好む高山のアカバナ。丈は5-25cm。葉は1-4cmの長楕円形~卵形で低い鋸歯があり、短柄があります。茎には稜があって屈毛が見られます。果実は2-6cm。
(差異) ミヤマアカバナには種子に乳頭状突起がありますが、シロウマアカバナには見られません。他、シロウマアカバナは果柄が少し長く、果実に毛がほとんどない。

 写真のものはミヤマアカバナ、シロウマアカバナ、いずれであるのか確認できていません。詳しくは「シロウマアカバナについて」のタブを参照ください。

 

2016.1.3 更新
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  • その2

ミヤマアカバナ-全体

白馬岳には、シロウマアカバナと呼ばれるものがあり、種子に乳頭状突起がないそうですが、外観での判別は容易ではなく、これはどちらだか・・・。(2011.8 北ア・白馬岳)

ミヤマアカバナ-全体2

(2015.7 北ア・白馬岳)


ミヤマアカバナ-花

花柱は棍棒状。
(2008.7 北ア・白馬岳)

ミヤマアカバナ-花2

子房には腺毛が多く見られましたので、写真のものはミヤマアカバナと思われます。
(2015.7 北ア・白馬岳)

ミヤマアカバナ-葉

葉は長楕円形~卵形。短柄があります。上部を除き、 鋸歯は低くてあまり目だたない。
(2008.7 北ア・白馬岳)

ミヤマアカバナ-葉2

上部の葉は下部より鋸歯が目立つことが多い。
(2015.7 北ア・白馬岳)

ミヤマアカバナ-茎

茎には2稜があり、稜には屈毛が見られます。葉には短柄が見られます。
(2015.7 北ア・白馬岳)

撮影地である白馬岳には、外観がミヤマアカバナとウリふたつのシロウマアカバナが自生します。

両者の差異は・・・ミヤマアカバナには種子に微細な乳頭状突起が密生し、シロウマアカバナには乳頭状突起がないのが決定的差異とされています。また特徴として、ミヤマアカバナの果実には腺毛がまばらにあり、果柄が0.5-1.5cm、であるのに対して、シロウマアカバナの果実はほぼ無毛、果柄が1.5-3cmと長いとされています。

自生地については・・・ミヤマアカバナは中部以北であるのに対して、シロウマアカバナは中部地方、及び大雪、知床山系とされています。

そもそも、筆者は種子を確認しておりませんので、写真がどちらであるのか確証を持てません。 また、両者の自生域は重なっており、「白馬岳のものはシロウマアカバナ」と推定するのも躊躇われました。 従って両種併記とさせて頂きました。外観はほとんど変わりませんから、どちらで解釈頂いても問題ないと思います。

なお、両種は別種とされています(和名-学名対照表参照)ので、ミヤマアカバナの名でシロウマアカバナを含める広義とすることは出来ません。




非常に良く似た3種を比較してみましたのでご参考までに・・・。

  果柄 果実 種子
ミヤマアカバナ 8-30mm・腺毛 まばらに腺毛 突起なし 腺毛を散生
シロウマアカバナ 15-30mm・? ほぼ無毛 突起あり ほぼ無毛
アシボソアカバナ 40mm前後・屈毛 屈毛 突起あり 葉脈に細毛


解体しないとわからない種子や、不確実性のある柄の長さで見分けるのは、ふつうなかなか出来ないので、果柄と果実の毛を参考にすれば見分けられる可能性があるかも知れないと感じています。ただ、毛は光の加減で見えないこともあり、「ない」ことを確信するのは実際にはとても難しいです。(「ある」ことを確信するのは容易ですが・・・) それでも一度トライしてみたいと思っています。

なお、アシボソアカバナについては、この方法で見分けることが可能と確信しております。