(雑) チチブザクラ Cerasus x chichibuensis

2022.4.2 作成
チチブザクラ

分類
バラ科 サクラ属
植生環境
山地
開花時期
3-4月 林縁
地域
東北南部 関東北部 西部 中部地方
特記
 -
特徴
エドヒガンとチョウジザクラの自然交雑種。
両者の中間的な形態で、葉は楕円状倒卵形~長楕円状披針形、先は尾状に鋭く尖り、縁には先が腺になる重鋸歯がある。裏面脈上に伏毛がある。
花は葉よりも少し早く展開し、花弁はチョウジザクラに似て短く、長さ1cm、小花柄は1-2cmで開出毛が密生、萼筒はチョウジザクラより短く、開出毛があり、基部の膨らみは両者の中間で少し膨らむ。萼裂片は披針形~卵状三角形。
備考
エングラー : バラ科
類似種
エドヒガン : 花は径2.5cmで2-5個ずつ付き、小花柄と萼に毛が密、萼筒は長さ5-6mmで赤みを帯び、基部は顕著に膨らむ。
チョウジザクラ : 花は径1.6-2cm、萼筒は長く10mm、基部は僅かに膨らみ、小花柄とともに開出した毛がある。萼裂片は広卵形。苞の鋸歯先端に球状の腺がある。
撮影地
2022.3 群馬県

チチブザクラ

花はサクラとしては小型で、雰囲気は南関東などでも見られるマメザクラに似ていた。 (2022.3 群馬県)

チチブザクラ

花は多くは2個ずつ、時に1個付いていた。小花柄は1-2cmで開出毛が密生、萼筒基部が少し膨らみ、開出毛があり、長さは花弁より短いようだ。萼裂片は披針形~卵状三角形。雄しべは花柱より少し短いようで、その点ではエドヒガンに似るようだ。前年枝にも屈毛が見られた。 (2022.3 群馬県)

チチブザクラ

苞の鋸歯先端はチョウジザクラのような目立つ腺にはならず、萼裂片の形もエドヒガンに似ているようだ。但し赤みをほとんど帯びていなかった。 (2022.3 群馬県)