ムラサキケマン / シロヤブケマン / ユキヤブケマン

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ケシ科 Papaveraceae
ジロボウエンゴサクと並んで春の野でよく見られる紫色のケマンソウ。
丈は20-50cm、葉は羽状に2-3回羽状複葉で長さ3-8cm、小葉は更に羽状に裂けます。
花は茎頂に多数付き、ふつう赤紫色で12-18mm。苞は扇状のくさび型で先端が細く裂けます。
花色が白く裂片のみ赤紫色のものはシロヤブケマン、全て白いものはユキヤブケマンと呼ばれます。

 

2017.5.5 更新
  • 全体
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  • 花2
  • 花3
  • 花4
  • 葉2
  • 葉3
  • シロヤブケマン
  • 同2
  • 同・花
  • 同・花2
  • ユキヤブケマン
  • 同2
  • よく似た外来種

ムラサキケマン-全体2

4月になると、林内や田のまわり、道ばたなどでもよく見かけます。
(2017.5 栃木県市貝町)

ムラサキケマン-全体2

(2020.4 千葉市)


ムラサキケマン-全体3

(2019.4 千葉市)


ムラサキケマン-全体4

5月に入って咲いたものは、葉がよく茂っています。
(2009.5 長野県茅野市)

ムラサキケマン-全体5

早春にわずか5-6cmほどの丈で咲き出そうとしている株。
どんなに小さくても花を付ける。(2017.3 千葉市)

ムラサキケマン-花

(2013.3 千葉市)


ムラサキケマン-花2

花弁は4つで、外2、内2。外2のうち、上側の後ろは距になり、下側はやや膨れています。
上下の外側花弁の間に白く見えるのが内側の花弁の1枚。(2016.3 千葉市)

ムラサキケマン-花3

左右の内側の2枚は先端で合着します。白い円盤状の中央に見える筋が
合着面でしょうか?(2016.3 千葉市)

ムラサキケマン-花4

苞は多数に中~深裂します。
(2016.4 千葉市)

ムラサキケマン-蕾

(2014.3 千葉市)


ムラサキケマン-実

果実は花柄から下に直角に曲がって付きます。
(2017.5 群馬県市貝町)

ムラサキケマン-葉

根生葉。羽状に2-3回裂けます。
(2013.3 千葉市)

ムラサキケマン-葉2

開花前に見られる葉。次第に「葉1」のようになる。
(2014.3 千葉市)

ムラサキケマン-葉3

葉裏。顕著な毛は見られません。
(2016.4 千葉市)

ムラサキケマン-冬

冬に見られる葉はあまり展開せず、赤くて、枯れ葉と紛れると
近づかないと気づかないことが多い。(2014.2 千葉市)

シロヤブケマン-全体

ムラサキケマンより清楚な感じ。
(2008.4 東京都高尾山)

シロヤブケマン-全体2

(2013.4 千葉市)


シロヤブケマン-花

(2008.4 東京都高尾山)


シロヤブケマン-花2

(2016.4 東京都高尾山)


ユキヤブケマン-全体

普通のムラサキケマンに交じって、十数株がかたまってありました。
(2012.5 栃木県 旧・栗山村)

ユキヤブケマン-花

赤味が全くない完全白花品。
(2012.5 栃木県 旧・栗山村)

本種にウリ2つの外来種に、カラクサケマンがあります。

東北・関東甲信越に入ってきているのかはわかりませんが、札幌近郊や北部九州などで見られるようです。

花が咲く前までのものはほぼムラサキケマンと一緒ですが・・・

開花前後・・・
苞が披針形~卵形で小さく、全縁か少数浅くさける程度 *
(ムラサキケマンは卵形で大きく、縁が櫛歯状に中・深裂)

花の後・・・
果実が球形~偏球形で種子が1つであること
(ムラサキケマンは紡錘型で種子は多数)

*インターネット掲載の果実が写っている複数の信頼できる写真から判定

がわかりやすい相違点のようです。