Xanthium orientale subsp. orientale (オオオナモミ類似種)


オオオナモミ類似種

分類
キク科 オナモミ属
植生環境
開花時期
7-10月 荒れ地 道ばた
地域
外来種
特記
生態系被害防止外来種リスト掲載種に準ずると思われる
特徴
永らくオオオナモミと誤認されてきた種。和種名は付けられていないが、オオオナモミと同じかそれ以上に見られる。
イガオナモミの基準亜種で、葉は3-5浅裂、果実はオオオナモミより大きく長さ20mm前後、刺は太くて長く4-5mm、先は鉤状に曲がる。嘴も太く、開出し、やや内側に曲がる。腺毛が点在またはなく、刺に短い毛が見られ、面に伏毛がやや多く見られる。熟すと褐色~やや赤褐色になる。
本種はオオオナモミと誤認されることが多く、本来のオオオナモミ X. occidentale は近年減少し、近年雑種化が進んでいる。
付記
掲載の写真はオオオナモミと交雑している可能性がある。
海外の信頼できるサイトを含め、「日本の野生植物」の記述と合致する写真がネット上等でも見つからない。
異説

1. X. occidentale を元々の(sensu orig.)オオオナモミと認めつつ、本種もオオオナモミと認める考えがある。(Y-List) 和種名のみを広義的に用いた極めて例外的なものと思われ、学名で両者を分ける。
2. X. strumarium (オナモミ) とし、日本にある本属に含まれるものを全て同じものとする考え方。広義的に用いられる。オオオナモミと本種を同一種とみなす場合もこの学名となるが、イガアザミ、オナモミも含まれる(別種にはならない)ので注意。

備考
エングラー : キク科
類似種
オオオナモミ (sensu orig.) : 果実は長さ16-18mmで毛はないか僅か、光沢がある。刺は2-3mmと短く、先は少し曲がる程度、嘴は内曲しない。熟すと黒褐色。
オナモミ : 丈は~1m、果実は~14mmと小さく、短い毛が密にあり、刺がまばらで短い。
イガオナモミ : 果実には長さ2-3cm、刺があって刺には毛が見られる。
撮影地
千葉市

オオオナモミ類似種

雌雄同株で白い球形のものが雄頭花、緑色が雌頭花。開花前の時点で、刺となる部分に毛があるのがわかる。

オオオナモミ類似種

果実は卵形~楕円形で長さ2-2.5mm、先の曲がった鋭い刺があり、先端に2つの嘴状突起がある。突起や刺には蕾の頃より目立たないが短い毛が見られ、面にも短い毛と腺が見られた。本来はもう少し刺に毛があっても良いのかと思ったが、その辺はよくわからない。


上:本種(千葉県産) 長さ約20mm、刺は4mm、嘴は内曲。 
下:オオオナモミ(sensu orig.)またはそれに近い雑種(群馬県産) 長さ約17mm、刺2.5mm、嘴はほぼ直線状。