アキハギク

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キク科 Asteraceae
キク科 Compositae
葉に明瞭な柄があるのが特徴です。
静岡を中心とした型と、千葉を中心とした型があり、狭義では静岡の型を差します。
静岡の型は、葉柄がやや長く2-2.5cmで葉身は卵形で5.5-8cmで短毛があります。頭花は小さく15mmで総苞は筒状、総苞片は3列。
千葉の型はキヨスミギクと呼ばれ、葉柄がそれより短く、茎などに多くの毛が見られるのが特徴ですが、分類上は同じものです。(キヨスミギクは別ページに掲載)
なお、アキハギクの名は静岡県浜松市の秋葉山(あきはさん)にちなみます。

注:アキギクと呼ばれることもあります

 

2016.2.18 更新
  • 全体
  • 全体2
  • 総苞
  • 葉2
  • よもやま

アキハギク-全体

丈は シロヨメナより小さく、花は少ないものが多い。
(2012.10 山梨県 旧・白州町)

アキハギク-全体2

葉の柄の長いもの。
(2008.10 高尾山)

アキハギク-花

花はふつう、シロヨメナと変わらない。
(2008.10 高尾山)

アキハギク-総苞

総苞は筒型で総包片は3列・・・シロヨメナと同じです。
(2008.10 高尾山)

アキハギク-葉

葉には柄があり柄に翼があります。
(2012.10 山梨県 旧・白州町)

アキハギク-葉2

縁に屈毛があり、面にも微毛があるような手触りでしたが、写らなかった。
(2012.10 山梨県 旧・白州町)

本種の名は、静岡県浜松市の秋葉山(あきはやま)に由来しており、「アキギク」が正名であることは疑う余地がありません。
が、関東では「アキギク」と呼ばれることも多いように感じるのですが、植物に興味もない、都内下町に住む友人が面白い話をされたのでご紹介します。

浜松市の秋葉山には防火の神様である秋葉大権現が奉られています。
東京台東区にあるおたくの聖地「秋葉原」・・・そもそもこの地名の由来も、この浜松の秋葉山です。
この一帯を防火帯とし、防火の神様を奉った神社を建立した際、おっちょこちょいの江戸っ子が秋葉大権現を奉ったと思い込み、「秋葉大権現の原」・・・「秋葉っ原」と呼ぶようになったのが起源だそうです。

-以下根拠のない推論-

したがって「あきっぱら」と呼ぶべき地名なのですが、ハ行が苦手な江戸っ子にはこの発音が難しかった・・・結果、「あきっぱら」とか「あきば」と呼ぶようになった。
そもそも、浜松の秋葉山も「あきやま」と読んだのかもしれない・・・学者先生もそう思い込んで「アキギク」・・・。

妙に説得力があって、確かに都落ちした私も、「アキギク」は言いにくく、滑舌の悪さもあって「アキャーギク」のようになる。

ちなみに、江戸っ子にとって「っ」で繋ぐのは粋な言い方。他の呼び名「秋葉ガ原(あきがはら)」はおそらく山手の呼び名、「秋葉原(あきばら)」は役人が付けた名で、「江戸っ子はそんな野暮な呼び方はしねえ」ということらしいです。(真偽不明)
また、名の元となる神社は現在移設され、「秋葉神社」の名で上野駅近くにあるそうです。読み方は案の定、「あき」。