エビラフジ (広義)

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マメ科 Fabaceae
マメ科 Legminosae
丈は0.8-1m、葉は偶数羽状複葉で先端は巻きひげにならず、小葉は狭卵形で8-12枚、先端が尖り短柄があります。托葉は半切卵形、歯牙があるか2裂します。
花は片側に偏って付き、短柄があって12-15mm、苞は花期には残りません。萼裂片は短い。果実は狭楕円形で2.5-4cm。
小葉だけ見るとナンテンハギミヤマタニワタシにも似ていますが、この両者は小葉が2枚。ヨツバハギは小葉が楕円形で先はあまり尖らない。

注:エビラフジは最近3つないし5つに分けられます。写真のうち、白馬村のものはシロウマエビラフジと思われますが、花柱先端を確認していないため、広義としました。

 

2017.9.11 更新
  • 全体
  • 全体2
  • 全体3
  • 花2
  • 葉2
  • 葉3
  • 葉4
  • 葉5
  • 芽出し
  • 広義の範囲

エビラフジ-全体

(2015.7 長野県白馬村)


エビラフジ-全体

(2009.6 長野県白馬村)


エビラフジ-全体3

(2017.9 長野県 旧長谷村)


エビラフジ-花

花は片側に偏って付き、短柄があり、苞は花期には残存しない。
(2009.6 長野県白馬村)

エビラフジ-花2

萼に毛は認められませんでした。
(2014.8 長野県白馬村)

エビラフジ-実

サヤインゲンのような果実。
(2015.7 長野県白馬村)

エビラフジ-葉

小葉は狭卵形で8-12個、先が鋭く尖ります。多くはフチは波立っていました。
(2009.6 長野県白馬村)

エビラフジ-葉2

偶数羽状複葉が基本ですが、並びが乱れて奇数になるものものも見つかります。
(2015.7 長野県白馬村)

エビラフジ-葉3

葉序の先端は巻きひげにならず、芒状になります。
(2014.10 新潟県 旧・松之山町)

エビラフジ-葉4

(2014.8 長野県白馬村)


エビラフジ-葉5

托葉は2枚でそれそれ中央が茎に接します。
(2015.7 長野県白馬村)

エビラフジ-芽出し

"アズキマメ"と呼ばれ、新芽はおひたしにして食されますが、慣れないと見分けにくいです。
下部の葉を残して採種するのがルール。(2015.5 新潟県 旧・松之山町)

このサイトでは、Y-Listに従って広義種名を Vicia venosa ssp. cuspidata としているため以下の3種が含まれます。

 V. venosa ssp. cuspidata var. cuspidata  エビラフジ

 V. venosa ssp. cuspidata var. glabristyla  シロウマエビラフジ

 V. venosa ssp. cuspidata var. subcuspidata  ヒメヨツバハギ

以下のものは含まれません。

 V. venosa ssp. stolonifera  ビワコエビラフジ

 V. venosa ssp. yamanakae  シコクエビラフジ

なお、本サイトに掲載の写真には、東日本に自生しないヒメヨツバハギは含まれないと思われます。

なお、シロウマエビラフジ は 「ソラマメ属の特徴である花柱上の毛を失っている」(茨城大理学部サイト) もの。