キバナオウギ Astragalus mongholicus var. dahuricus


キバナオウギ

分類
マメ科 ゲンゲ属
植生環境
山地
開花時期
5-6月 日当たりの良い石灰岩地
地域
外来種 (北東アジア原産)
特記
 -
特徴
希な外来種。成長した個体の根は「オウギ」と呼ばれて漢方に用いられ、今日でも珍重されています。
丈は0.6-1m、葉は奇数羽状複葉で小葉は卵形で5-13対、葉軸や小葉裏面に粗い毛が密生します。托葉は線状披針形で離生。主根はやや木質化し、太くて長く棒状。
花は葉腋から5-7cmほどの柄を伸ばして総状に付き、長さ15mm、淡黄色で後に次第に赤味を帯びます。萼裂片は短く三角状、萼や花序の軸、花柄には黒い伏毛が見られます。果実は半卵円形で黒い伏毛が見られます。果柄は花後に伸び、咢と同長かやや長い。
付記
「日本の野生植物」では、タイツリオウギに含む見解。
備考
エングラー : マメ科
近似種
タイツリオウギ : 亜高山帯~高山帯の標準的な土壌で見られ、主根は太まらない。果実の膨らみが本種より小さく三日月形。
撮影地
2016.5 岩手県久慈市

キバナオウギ

ここではかつて栽培が試みられて失敗した経緯があり、その逸失と思われます。
写真は果期で、果実は半卵円形で種子の大きさ以上に風船状に膨らんでいました。果柄はやや長く、萼から外に飛び出しす点でタイツリオウギに似る。 (2016.5 岩手県久慈市)


キバナオウギ

蕾と咲き始めは淡いクリーム色。萼や花柄などには黒い伏毛が多く見られました。萼裂片は短く、三角状。 (2016.5 岩手県久慈市)


キバナオウギ

葉は5-13対の小葉からなる奇数羽状複葉。写真は11対。葉軸や小葉裏には粗い毛が多く見られました。 (2016.5 岩手県久慈市)