- 全体
- 全体2
- 全体3
- 花
- 花2
- 花3
- 花4
- 実
- 葉
- 葉2
- 茎
- 和名の混乱について
(2017.7 青森県八甲田山)
(2007.9 長野県栂池)
(2007.6 礼文)
複数の線形の小総苞片が見られます。
(2017.7 青森県八甲田山)
総苞片は線形で1-2個。
(2017.7 青森県八甲田山)
(2012.8 青森県八甲田山)
上部の茎葉。
(2007.6 礼文)
節に毛はなく、葉の基部は膨らまない。
(2012.7 青森県八甲田山)
以下の2種において、「イブキゼリ」の名称が使用され、混乱が見られますので、経緯を含めて整理してみました。 イブキゼリモドキ(ニセイブキゼリ コイブキゼリ) Tilingia holopetala 基準標本 福島県岩代町 分布 北海道~中部(福井県荒島岳が西限、南限) 図鑑等で見られる「イブキゼリ」はイブキゼリモドキのことで、1950年代の牧野植物図鑑及び、これをベースに記述された図鑑などにこの記述が見られます。 一方、「イブキゼリ」の本来の語源は伊吹山に産するセリの意味で、ibukiensisの学名が示すとおり、セリモドキが相当します。伊吹山周辺では以前からセリモドキを「イブキゼリ」と称することが多いようで、イブキゼリモドキは「イブキゼリ(=セリモドキ)に似ている」という意味の名です。(伊吹山のセリモドキの意味ではない・・・「ゼ」であることに注目) 2種に「イブキゼリ」の名称が使用された結果、特に図鑑などで「イブキゼリ」=イブキセリモドキと承知されている方々の間で、伊吹山のものはイブキゼリモドキであるという誤解が生まれ、それが継がれて長年にわたって誤解が常態化してしまっているようです。さらに、伊吹山のガイドブックでも、近年「ニセイブキゼリ」(イブキゼリモドキの別称)が使用されているとのことで、混乱を広げてしまっているようですが、伊吹山にはイブキゼリモドキは自生しないそうです。 なお、両者はよく似ていますが、節に毛が見られるのがセリモドキです。 |