イワタイゲキ

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トウダイグサ科 Euphorbiaceae
海岸の岩場で見られるトウダイグサ。
丈はふつう30-50cm、大きいものは木質化した下部を含めて1m、株の径も1mに達し、シルエットが半球形になります。地下茎が発達しており、地上茎も太くがっしりして株立ちになります。
茎葉は密につき、4-6cmの長楕円形~倒披針形、鈍頭、全縁。茎頂にほぼ同形の葉を輪生状に付け、そこから多数放射状に枝を伸ばして杯状花序を付けます。更に2-3分を繰り返します。
花序には楕円形の黄色い苞葉が数枚付き、雄花4-5、雌花1、腺体は椀状の腎円形で雄花と同数、子房にはイボ状突起が見られます。

 

2021.4.12 更新
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イワタイゲキ-全体

春の海岸では一際大きく、よく目立ちます。
(2017.3 千葉県館山市)

イワタイゲキ-全体2

ハマダイコンとコラボ。
(2015.4 千葉県館山市)

イワタイゲキ-全体3

若い株。茎の太さが目を引きます。
(2010.4 千葉県館山市)

イワタイゲキ-全体4

(2021.4 千葉県 旧・白浜町)


イワタイゲキ-全体5

咲き進んだ株。子房が大きくなっています。
(2011.5 千葉県館山市)

イワタイゲキ-花

花に見える1つ1つが花序。まわりを囲むのは苞葉で4枚。
(2011.5 千葉県館山市)

イワタイゲキ-花2

まだ「蕾」の状態。雄花も総苞裂片が上を覆っていて、
その廻りを腺体が囲んでいます。(2014.4 千葉県館山市)

イワタイゲキ-花3

雌花が先に上がって来ます。子房には最初からイボ状突起があり、
花柱は3本で先端が更に2裂。雄花はまだ未開花。(2010.4 千葉県館山市)

イワタイゲキ-花4

雌花が受粉した頃、雄花が上がって来ます。雄花は雄しべ1つだけしかない。
写真は散形枝から更に散形状に付いた花序で雄花4雌花1。(2014.4 千葉県館山市)

イワタイゲキ-花5
本属はふつう散形枝に付く花序も雄花4雌花1ですが、
ここで見た本種は雄花5雌花1、腺体も5。花糸が伸びる前の葯の上に被っているのは総苞裂片で花序全体は総苞に覆われている。(2015.4 千葉県館山市)

イワタイゲキ-花6

1.腺体 2.総苞裂片
(2016.4 千葉県館山市)

イワタイゲキ-花7

中央の花序が咲きだした状態。ただ、その花序がスペックに記載の要件に見合わず、
疑義が生じました。疑義のタブ参照。(2017.3 千葉県館山市)

イワタイゲキ-実

果実はイボ状の突起に覆われています。6室に分かれるように見えました。
(2011.5 千葉県館山市)

イワタイゲキ-実2

ほぼ完熟状態。径5-6mm。
(2016.6 千葉県館山市)

イワタイゲキ-葉

葉は長楕円形~倒披針形、密に付きます。
(2010.4 千葉県館山市)

イワタイゲキ-葉2

葉裏
(2016.4 千葉県館山市)

イワタイゲキ-茎

茎も葉も無毛。葉は密に付いています。
(2016.4 千葉県館山市)

イワタイゲキ-根

根は驚くほど太く、径5cmほどありました。写真は海蝕で根が露出したもの。
(2016.11 千葉県館山市)

イワタイゲキ-開花前

散形枝が伸びる前から苞葉が黄色くなり始めていました。
(2015.4 千葉県館山市)

イワタイゲキ-他

果実が落ちても葉は枯れず、総苞葉も緑色になっていました。
(2010.7 千葉県館山市)

イワタイゲキ-秋

11月の様子。枯れた茎は春に花を付けた残骸。
(2016.11 千葉県館山市)

イワタイゲキ-風景

直径1mを超える巨大株。丈も1m近い。目を疑いました。
(2010.4 千葉県館山市)

イワタイゲキ-風景2
風景1と同じ場所の3年後。2011年の津波、2013年の台風の高波で大きなダメージを
受けました。あの大きい株はこんなに小さくなり、廻りにあったものの多くは失われました。
でも小さな株も沢山出ていて、数年たてば戻ると思います。(2014.4 千葉県館山市)

イワタイゲキ-疑義

<疑義> 中央の花序に、腺体が7-8個、雄花数もそれと同数見られました。
4株で確認しましたが、同様でした。(2017.3 千葉県館山市)