ムツトウヒレン

top
キク科 Compositae
キク科 Asteraceae
海岸の風衝地の松林下などで見られるトウヒレン。
丈は15-50cm。下部の葉は卵形~長卵形で厚みがあり、基部は心形~切形、林内のものには光沢が見られます。花期にも根生葉が残ります。茎には葉柄の翼から続く翼があり、翼には歯牙も見られます。上部の茎は花茎状にならず、長楕円形の小型の葉が付く。
頭花は茎頂に総状~集散状に付き、総苞にはクモ毛が見られ、総苞片は6列で斜上します。

 

2014.9.22 作成
  • <向陽地>全体
  • 全体2
  • 全体3
  • 葉2
  • 葉3
  • <松林内>全体
  • 茎2
  • 付記

ムツトウヒレン-全体
本種は風あたりの極めて強い光陽地と、それより風が弱く半日蔭の松林にある形態のもので形状的に大きな差があり、写真は非常に風の強い場所のもの。いずれも上部の茎葉が明瞭。丈は15-40cm。(2014.8 青森県六ヶ所村B)

ムツトウヒレン-全体2

丈が15cmほどのもの。近隣にミネアザミではないかと思われるもありましたが、
丈はほぼ同様。(2014.8 青森県六ヶ所村B)

ムツトウヒレン-全体3

基準標本地の光陽地のもの。六カ所村Bと同じものと確認出来ました。
(2014.9 青森県六ヶ所村A)

ムツトウヒレン-花

総苞片は6列、斜上し先端はさほど尖らない。クモ毛が見られますが、トガヒゴタイより少ない。茎には微毛が密生していました。(2014.9 青森県六ヶ所村B)

ムツトウヒレン-葉

さほど光沢はなく、やや青白い印象。松林内のものと異なり丈が小さく葉も小さいので、
下部の葉の基部は切形のものが多い。(2014.8 青森県六ヶ所村B)

ムツトウヒレン-葉2

葉表。荒毛が多く見られ、表面はザラつく。
(2014.8 青森県六ヶ所村B)

ムツトウヒレン-葉3

葉裏。全体に微毛が多く見られました。
(2014.8 青森県六ヶ所村B)

ムツトウヒレン-茎

茎には葉柄の翼から続く大きな翼があり、、翼には大きな歯牙も見られました。
葉裏の葉脈から続く毛も見られました。(2014.9 青森県六ヶ所村B)

ムツトウヒレン-全体4
光陽地に比べて少し風の弱い場所のもの。おそらくこの型が論文などに記載されているタイプ。この日も風が強かったが、このあたりはまだマシでした。丈は30-50cmほどで葉も大きく展開していました。(2014.8 青森県六ヶ所村A)

ムツトウヒレン-花2

花は光陽地のものと同じで総苞片6列。クモ毛がありますが、
光陽地のものよりやや少なめ。上部の茎には微毛が密生。(2014.8 青森県六ヶ所村A)

ムツトウヒレン-葉4
光陽地のものに比して大きく、鈍い光沢がありましたが触るとザラ付き感はあった。下部の葉の基部は心形。左下の葉は根元から出ていたが、少し掘ってみると茎葉でした。花が終わったせいなのか、根生葉と確認できたものは少なかった。(2014.8 青森県六ヶ所村A)

ムツトウヒレン-茎

毛の量が少ない以外は光陽地のものと同じ。
(2014.9 青森県六ヶ所村A)

六カ所村Aは基準標本地、六カ所村Bはそこから数km離れた場所のものです。

基準標本地Aは、海に傾斜した断崖上の松林から30mほど海に飛び出した岬状の小さな風衝草原にかけて見られます。両者は丈や葉の大きさなどが大きく異なるため、一見では別種のようにも見えましたが、連続して見られたこと、各部分の特徴は同じであることなどから同一種のものであると判断しました。

六カ所村BはAに先駆けて8月下旬に偶然に見つけたもので、広範に拡がって見られました。撮影後、本来の目的地のAに向かいましたが、天候の急変で撮影できず、花が終わった9月中旬に撮影しました。この時やっと、Bのものも本種で、Aの向陽地のものと同じ型であると確認できました。