ミズマツバ

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ミソハギ科 Lythraceae
丈は3-10cm、茎は地を匍い、よく分枝します。葉は3-4輪生し、6-10mmの線形~長披針形で1脈があり、柄はなく、先端は切形。
花は葉腋に1つずつ付き、径0.8mm、花弁はなく、赤い鐘形の萼の先端が5裂します。基部に線形の苞が2-3個付く。雄しべは2-3個。果実は球形。

 

2020.9.3 更新
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ミズマツバ-全体

稲刈りで水を抜いた田んぼが功を奏して、楽に撮影出来ました。
まだ若い株で、キクモが一緒になっています。(2015.9 栃木県市貝町)

ミズマツバ-全体2

ホシクサに囲まれて・・・。
(2020.9 茨城県土浦市)

ミズマツバ-全体3

大きく成長した株。
(2015.9 栃木県芳賀町)

ミズマツバ-全体4

千葉市では絶滅種となっていますが、見つかりました。
(2015.10 千葉市)

ミズマツバ-全体5

分枝した茎の1つ。輪生する葉の1つ1つの葉腋に1つの花が付く。
(2015.9 栃木県市貝町)

ミズマツバ-花

花は径0.8mm、無柄で花弁はなく、赤い鐘形の萼の先端が5裂、雄しべは2-3個。
萼の基部に赤い線形の小苞が2-3個あります。(2015.9 栃木県市貝町)

ミズマツバ-花

小さすぎて、肉眼で咲いている花を探せず、適当に片っ端から
撮ってみたものに含まれていた1枚。(2015.10 千葉市)

ミズマツバ-実

若い果実。
(2015.9 栃木県市貝町)

ミズマツバ-実2

成熟すると径1.5-2mmくらいの球形。
(2015.10 千葉市)

ミズマツバ-葉

(2015.9 栃木県市貝町)


2015年9月 千葉市内で、おそらく数十年ぶりにミズマツバを見つける事が出来ました。ミズマツバは千葉市では絶滅種となっていたものです。意外にも、そこには沢山見られ、近隣の保存会の方々等もご案内して見て頂きました。
同所的に、市内で絶滅危惧となっているヒメミソハギなども沢山ありました。

が、この田んぼ、2016年から耕作をやめてしまい、あっという間に草ボウボウ、その年の秋は両者とも確認することは出来ませんでした。

どこも同じだと思いますが、千葉市内の市街地に近い田んぼはほとんどが放棄されてしまい、アシがぼうぼうと生える原野と化しています。ウサギやタヌキが戻ってきたり、野鳥が増えたりと、良く言えば「自然が戻ってきた」と言えなくはないですが、農薬などで失われたナガレコウホネやミズキンバイの見られるような環境は決して戻ってこない・・・植物ヤとしてはちょっと悲しいです。

(追記) 2020.8、本種のみ3株残っていることを確認しました。が、状況は極めて危機的で、今年が最後であっても不思議ではない状態です。 




ミズマツバ-その他

生き残ったミズマツバとホシクサ(種を特定できず)。
千葉市最後の生き残り。今年が最後であらんことを・・・(2020.8 千葉市)