コゴメヒョウタンボク

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スイカズラ科 Caprifoliaceae
落葉低木。若い枝は紫褐色。
葉は5-30mmの広楕円形で、先は鈍頭、基部はくさび形、両面に短い曲がった毛があります。
花は枝先の葉腋から出る1cmほどの柄に2つずつ付き、花冠は唇形花で6-8mmの鐘形、暗紫色。 果実2個は合着しない。

 

2019.6.6 更新
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  • 自生地の窮状

コゴメヒョウタンボク-全体

花は新枝の葉腋から1cmほどの柄を伸ばして2つずつ付きます。
花は長さ6-8mmと小さい。(2018.6 長野県八ヶ岳)

コゴメヒョウタンボク-全体2

管理自生のもの。花がたくさん付いていましたが・・・。
(2018.6 長野県八ヶ岳)

コゴメヒョウタンボク-全体3

本来の自生のもの。笹の侵入により枯死したものも多く、この場所では生き残っているのは10数株。花付きも悪い。写真は最も状態の良いもの。(2019.6 長野県八ヶ岳)

コゴメヒョウタンボク-全体4

生き残ったものも、多くが枝先が白化して枯れていました。
でも、これが本来の姿かもしれない。(2019.6 長野県八ヶ岳)

コゴメヒョウタンボク-花

花は2個ずつ付き、基部に線形の苞が付く。
(2019.6 長野県八ヶ岳)

コゴメヒョウタンボク-花2

雌しべは長く突き出し、雄しべは2。
(2018.6 長野県八ヶ岳)

コゴメヒョウタンボク-花3

(2019.6 長野県八ヶ岳)


コゴメヒョウタンボク-葉

葉は広楕円形。長さ10-20mmくらいでした。
(2018.6 長野県八ヶ岳)

コゴメヒョウタンボク-葉2

葉裏。脈上などに曲がった毛が多く見られました。
(2018.6 長野県八ヶ岳)

コゴメヒョウタンボク-葉3

葉表の脈上にも毛が見られました。新枝は紫褐色で同様の毛が見られました。
(2018.6 長野県八ヶ岳)

八ヶ岳のこの自生地は、笹の侵入により非常に危機的な状態にあると感じました。
多くの株はすでに枯死しており、生き残っているもは確認できた範囲では10数株程度で、いずれも太い枝の2-9割は白化して枯れた状態になっており、その半分の株は花が全く付かない状態まで弱っていました。
写真で見て頂いたとおり、保護されているものとの差は歴然としています。
ここ数年で新たに生じたと思われる株はわずかに1株しか確認できませんでした。

鹿の食害のひどいエリアで、原全体には縦横無尽に獣道が生じており、多数の鹿の糞が見られました。
が、本種に食害痕はなく、有毒植物故、直接の食害ではなく、食害によって周囲の植物が失われ、笹原化したことが原因ではないかと思いました。

八ヶ岳の他の自生地や南アの自生地 (いずれも場所は知りません) も同様かもしれないと思いましたので、残念な結果になる前に早急な対策が必要ではないかと感じました。