(型) ミヤマホソエノアザミ  (ホソエノアザミの別形状)

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キク科 Asteraceae
キク科 Compositae
(一部観察による記述)
丈は1-1.5m前後。茎はやや細く、側枝は鋭角に長く伸びます。葉は楕円形~披針形で羽状深裂し、裂片はやや開出します。
頭花は小型でやや長い柄に1~数個、下向きに付き、総苞は筒形、総苞片は8列前後(?)、外片と中片が長く開出し、開出した部分の縁にごく短い小刺が見られます。
なお、南信で見られる良く似た印象のハリカガノアザミは、総苞片が短く開出し、小刺が多数見られます。

 

2017.2.15 更新
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  • <参考>3
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ミヤマホソエノアザミ-全体

アヅミノアザミを探してそのつもりで撮影したら、本種のようでした。
(2014.9 長野県塩尻市)

ミヤマホソエノアザミ-花

総苞中片と外片が長く開出しています。片に小刺がありますが、非常に小さくて、この時は
気づけなかった・・・参考、同2タブ参照してください。 (2014.9 長野県塩尻市)

ミヤマホソエノアザミ-葉

葉は羽状深裂。中脈はしばしば白い。
(2014.9 長野県塩尻市)

ミヤマホソエノアザミ-茎

葉はやや茎を抱き気味のようにも見えましたがよくわからない・・・その程度。
(2014.9 長野県塩尻市)

ミヤマホソエノアザミ-参考
2015年に同じ場所で再度探した際の写真を見直したところ、片の縁に小刺のあるものが見つかった。ただし、撮影時には全く見えなかったため、小刺はないと判断して全体及び詳細は撮影していないので<参考>とさせていただきます。(2015.9 長野県塩尻市)

ミヤマホソエノアザミ-参考2

<参考>の総苞全体。この写真にも小刺は10個以上写っているのですが、この大きさに
すると確認できない。片8列、中片と内片に腺体が見られました。(2015.9 長野県塩尻市)

ミヤマホソエノアザミ-参考3
記憶はありませんが、時間経過から3個体撮影したと思われ、前タブと別の株と思われるもの。科博のDBの写真でも、確かにこういう小刺が写っている。等倍マクロのファインダー越しでも見落としましたので、再チャレンジしても相当難航しそう。(2015.9 長野県塩尻市)

八ヶ岳以西・安曇野以東の山地には、本種の他にアズミノアザミハリカガノアザミが自生するそうです。が、3者はよく似ており、共通して葉が羽状深裂、多くは葉の中脈が白く見えます。八ヶ岳の亜高山帯にあるヤツカタネアザミも同様の特徴で、決定的差異は総苞や総苞片だけのようです。

以下は筆者の覚え書き程度の区別方法です。これが正しいかどうかは判りません。

総苞片はあまり長く伸びず、刺に縁取られる 
ミヤマホソエノアザミ 
中片、外片が長く開出し、縁に短い刺がある
総苞片12列でやや長い
総苞は釣鐘~椀形 八ヶ岳亜高山帯のみ

ヤツタカネアザミを除く3種はどうやら混生しているようで、当然、多数の雑種もあるはずで、「霧ヶ峰」とか「美ヶ原」というアバウトな情報で特定するのは困難、狙って撮影するのは難しい種だなという印象を強く受けました。1株ずつ丁寧に観察するしかないみたいで、少々タメ息が出ます。