ナンブトウヒレン

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キク科 Asteraceae
キク科 Compositae
東北北部太平洋側のトウヒレン。
丈は30-12cm、葉は10-18cmの長卵形~三角状で基部は心形、柄に幅の広い翼があり、茎に大きな翼に続きます。上部の葉は柄がごく短く、小さい。
頭花は茎頂や上部の葉腋などにそれぞれ総状に付き、総苞は鐘形、クモ毛があります。総苞片は8列で先端が尾状に尖ります。
よく似たものにセンダイトウヒレンがありそちらは総苞片は7段前後で葉柄や茎の翼は小さい。

 

2017.2.22 更新
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  • 全体2
  • 春2
  • 総苞について

イワテトウヒレン-全体

このあたりが、ナンブトウヒレンとセンダイトウヒレンの境界ではないかと思いますので、
センダイトウヒレンに傾いているかもしれません。(2013.10 岩手県花巻市)

イワテトウヒレン-花

総苞片は8列、総苞片は長卵形で斜上し、外片が長く、先端は尾状に尖ります。
(2013.10 岩手県花巻市)

イワテトウヒレン-葉

葉は長卵形からややほこ形。
(2013.10 岩手県花巻市)

ナンブトウヒレン-茎

葉には幅の広い翼があり、そのまま茎の翼に続きます。
(2013.10 岩手県花巻市)

ナンブトウヒレン-全体2

海岸の松林の林床にあったもの。花期は8中~9上。
(2016.8 青森県八戸市)

ハチノヘトウヒレン-全体3

(2014.8 青森県八戸市)


ナンブトウヒレン-花

クモ毛が少ない特徴はこちらのほうがはっきりしていました。
(2016.8 青森県八戸市)

ナンブトウヒレン-春

(2016.4 青森県八戸市)


ナンブトウヒレン-春2

根生葉の柄にも幅の広い翼がありますが、同所的にあるハチノヘトウヒレンと比べると
幅が狭い。なお、花期には根生葉は見られません。(2016.4 青森県八戸市)

本種は従来、総苞片8列とされてきましたが、近年、国立科学博物館の以下の論文により、6列とされています。

「アジア産トウヒレン属 (キク科) の分類学的研究 II. 青森県産の 2 新種」
門田裕一 : (THE JOURNAL OF JAPANESE BOTANY 83: 284-294) のハチノヘトウヒレンの記述中に以下のように記載されています。

ナンブトウヒレンはこれまで総苞片が8列と記載されてきた (例えば Kitamura 1937, 北村1981)。 しかし、タイプ標本を再検討した結果,6列であることを確認している。(抄より抜粋)