アキカラマツ Thalictrum minus var. hypoleucum

2023.8.24 更新

アキカラマツ

分類
キンポウゲ科 カラマツソウ属
植生環境
里 山地
開花時期
(6-)7-9(-10)月 草地
地域
全国
特記
 -
特徴
身近な山野で見られるカラマツソウですが変化が大きい。
丈は0.5-1.5m、上部でよく分枝し、ふつう全草で腺毛はないかごく少ない。根生葉は花期には見られません。茎葉は2-5回3出複葉、小托葉があり、小葉は楕円形で長さ1-3cm、浅く2-3裂します。
花は大型の円錐状に付き、径約1cm、花色は淡い黄色、花糸は葯より細い。葯隔は突出する。萼は早落性、希に残る。
備考
エングラー : キンポウゲ科
類似種
オオカラマツ : 果柄が長く10-40mm、葉裏とに腺毛がある。
ミョウギカラマツ : 小葉表は青緑色、裏面は白い。果柄は15-30mm。
イワカラマツ : 全体に微細な腺毛がある。
イワテチャボカラマツ : 全体に腺毛が密、小葉は5-10mmで脈が浮き出る。花柄は長く花糸も長い。花期は5月。
ノカラマツ : 茎は分枝せず、小葉は狭倒卵形~広倒卵形。葯隔は突出する。
カラマツソウ : 花は白色、花糸は棍棒状に膨らみ、葯より太い。
撮影
2013.7 千葉市  他

アキカラマツ

どこにでもありますが、アキカラマツ節は細かな点で区別されており、本種とされるものも地域や季節で少しずつ特徴が異なっており、筆者は結構悩まされている種でもあります。 (2023.8 千葉市)


アキカラマツ

咲き始めのもの。葯隔は突出します。萼は早落ですが、写真のものはまだ落ちていない状態。 (2007.7 千葉市)


アキカラマツ

葉は2-4回3出複葉。写真は下部のもので4回・・・小葉は最大81個になる。 (2023.8 千葉市)


変化型1 (不明種)

アキカラマツ

アキカラマツには変異幅が広く、様々な型があります。写真は津軽地域のもの。倒れて咲いたものではなく、このようなものがまとまって見られる。果実が丸く大きいのも特徴。葉裏に微腺毛があってやや白く、葉表は青みがあり、ミョウギカラマツに寄っているようにも感じました。 (2015.7 青森県中泊町)


(不明種)

アキカラマツ変化

アキカラマツとは異なるのではないかと疑いをもっているもの。
見た目もさることながら、小葉は1.5cmと小さく葉裏に脈が突出する、縁が裏面に巻くなど石灰岩帯のカラマツソウに見られる特徴の他に、子房は5-6個で赤く丸い、葉裏に腺毛があり、脈に微笑突起があるなど、アキカラマツにない特徴も見られた。(2016.7 青森県) ・・・ 詳しくはこちらへ