エビヅル

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ブドウ科 Vitaceae
雄性両全性異株。
ヤマブドウに比して茎も細く、葉も小さくて5-8cmの卵形~広卵形で、浅く3-5裂するものが多いようですが、円形で、先だけツンと尖るものも見られます。基部は心形で縁には浅い鋸歯が見られます。葉裏はクモ毛があって、白~帯褐色
花は円錐花序に付き、雄株の花の雄しべは糸状に長く目立ちます。両全性株の花糸は短い。

 

2020.7.18 更新
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  • 果実の採取上の注意

エビヅル-全体

ヤマブドウとよく似ていますが、茎が細く、短い長さでもあまり自立出来ません。
茎は赤くならない。(2010.7 千葉県館山市)

エビヅル-全体2

(2020.7 千葉県富津市)


エビヅル-果期

若い果実の頃。
(2014.7 青森県深浦町)

エビヅル-花

雄株の花序。花は黄緑色で、花糸は長い。花弁は早落。
(2020.6 千葉県 旧・光町)

エビヅル-花2

完全に開花すると花弁は脱落します。
(2020.6 千葉県 旧・光町)

エビヅル-花3

(2020.6 千葉県 旧・光町)


エビヅル-花4

両性株の花序。
(2014.8 千葉県館山市)

エビヅル-花5

両性花の花。花糸は短い。
(2017.6 千葉県館山市)

エビヅル-実

ヤマブドウより密に付きます。写真はまだ未熟なもの。
(2017.7 千葉県 旧・富浦町)

エビヅル-実2
熟れるとブドウ同様、果実の表面に白い粉が浮きます。
ヤマブドウ
に比べて少し渋みが強いので大量に食べるものではないが、
酸っぱさで目が覚める。(2012.10 千葉県銚子市)

エビヅル-葉

葉は卵形~広卵状三角形、浅く3-5裂するものがあり、フチには鋸歯があります。切れ込みは変化が多いそうで、写真のものはヤマブドウそっくりです。(2010.7 千葉県館山市)

エビヅル-葉2

葉表にもはじめはうっすらクモ毛が見られます。
(2017.7 千葉県八千代市)

エビヅル-葉3

葉裏にはクモ毛が密生し、最初は白く、次第に褐色になるように見えました。
(2014.7 青森県深浦町)

エビヅル-葉4

葉裏拡大。
(2017.7 千葉県 旧・富浦町)

エビヅル-葉5

葉裏の白いもの。
(2017.7 千葉県八千代市)

エビヅル-茎

茎(ツル)や葉柄にもクモ毛が密生。写真で上に伸びるのが葉柄、
左下に伸びるのが果実の柄。(2017.7 千葉県 旧・富浦町)

ブドウ属()の果実は味の違い (おいしくないものもあるかもしれないが) だけでいずれも食せますが、同じツル性のアオツヅラフジの果実に似るので、葉が落葉してしまった場合などよくわからない場合は採取を控えてください。

アオツツラフジの果実は有毒かどうか筆者は知りませんが、ツヅラフジ科の植物にはアルカロイド(神経毒)を含むので、食さない方が良いと思います。

筆者もアオツヅラフジの果実の味見はしていませんので、味の違いで判別できるかどうかもわかりません。


 : ヤマブドウ、エビヅル、クマガブドウ、サンカクヅル、アマヅル等です。一般的にはヤマブドウのみが食用とされ、地域によってはアマヅルも食されているようです。ノブドウはノブドウ属ですので含まれません。