ハクサンフウロ

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フウロソウ科 Geraniaceae
亜高山帯などでよく目にする山好きにはおなじみの花。
丈は30-80cm、茎には下向きの圧毛が見られます。葉は5-10cmで掌状に5深裂し、裂片は更に2-3回中裂、毛が多く、表面には細毛が、縁や裏面脈上、花には粗い毛が見られます。
花は葉腋から伸びた柄に2つずつ付き、径2.5-3cm、花弁基部には白い軟毛があり、萼には5-7脈あって伏毛があり、柄には下向きの屈毛が見られます。
同所的に見られるイブキフウロは、萼に開出する毛が見られます。
その他この仲間にはバリエーションが多く、基準変種のエゾフウロをはじめ、ハマフウロオガフウロなどがあり、萼の毛、葉の裂ける深さ、葉の裂片幅などで区別されます。

 

2018.1.10 更新
  • 全体
  • 全体2
  • 全体3
  • 花2
  • 花3
  • 葉2
  • 葉3
  • 茎2

ハクサンフウロ-全体

高山植物としてよく知られていますが、亜高山帯のほうがよく見るように感じます。
(2008.7 北ア・白馬岳)

ハクサンフウロ-全体2

(2009.8 山形県月山)


ハクサンフウロ-全体3

(2011.8 北ア・白馬岳)


ハクサンフウロ-花

雄性期。葯は10個で5個先熟。花床に毛が見られます。
(2015.8 山梨県北岳)

ハクサンフウロ-花2

雌性期。
(2015.8 山梨県北岳)

ハクサンフウロ-花・萼

萼に伏毛があり、柄には下向きの毛が見られます。
(2015.8 山梨県北岳)

ハクサンフウロ-葉

葉は掌状に5深裂、更に2-3中裂し、裂片は幅1-3mm。
(2015.8 山梨県北岳)

ハクサンフウロ-葉2

東北のものは、葉の裂片幅が少し広く、裂け方もやや浅いように感じます。
ハマフウロに近づいたような印象。(2015.7 山形県月山)

ハクサンフウロ-葉2

裏面。脈状に粗い毛が多く見られます。
(2015.8 山梨県北岳)

ハクサンフウロ-茎

托葉は膜質、赤味を帯びます。写真は托葉が離生するもの。
(2015.8 山梨県北岳)

ハクサンフウロ-茎2

托葉が合成するもの。
(2016.8 長野県北八ヶ岳)