イチヤクソウ Pyrola japonica var. japonica
(型 アルビノ)

2022.6.6 更新

イチヤクソウ

分類
ツツジ科 イチヤクソウ属
植生環境
山地
開花時期
6-7月 林内
地域
全国
特記
 -
特徴
薬草として用いられた野草です。
茎は地下を匍い、地上に出て葉を付けます。葉は2.5-5cmの長い柄があり、円形~楕円形で長さ3-6cmほどと大きく、幅より長さが長いか同長、先は鋭頭~鈍頭、基部は鈍形。葉に斑のあるもの多い。
花は15-25cmの花茎に3-10個付き、径13mm、萼裂片は披針形で先は尖り、花柱は湾曲して花冠から飛び出します。花茎には鱗片葉がないか1個。
極めて稀にアルビノ(クロロフィル欠損)が出現し、更に花も付ける。
付記
アルビノは国内2例目(2019年)(1例目は札幌市で発見(2018年)・・・北大・神戸大で発表)として記録されている。北大・神戸大の論文はこちら・・・American Journal of Botany誌(英文)
備考
エングラー : イチヤクソウ科
類似種
 
撮影地
2010.6 千葉市  他

イチヤクソウ

花は3-10個付く。 (2013.6 千葉市)


イチヤクソウ

花柱は前に少し曲がります。雄しべは10本、花柱を囲むようにはならず、一方に偏ります。萼裂片は披針形で先が尖ります。 (2017.6 千葉県市原市)


イチヤクソウ

葉は円形~楕円形、表面に光沢があり、しばしば斑が入る。 (2008.6 千葉市)


(型 アルビノ)

イチヤクソウ

極めて稀にアルビノが生じ、花を付けるものがある。植物のアルビノは成長する前に枯死するのが常識だが、半寄生植物であるが故に枯死せずに開花にまで至った模様。 (2022.6.10 千葉県)


イチヤクソウ

葉はほぼ真白。柄は赤みがあった。 (2019.6 千葉県)

※ 慣習的に白花を「アルビノ」と呼ぶことがあるが、正しくは「白花変異」で「アルビノ」ではない。「アルビノ」は元々は動物学に用いる用語(メラニンを生成できない)だが、植物に用いる場合は 『クロロフィルが合成できずに光合成組織が白化した個体』を指す。従って多くの場合『種子中の栄養を使い切ってしまった時点で枯死』する。クロロフィル以外の色素の存在は問わないので、花色は白とは限らない。 (『 』は引用:wikipedia)