コウシュウヒゴタイ

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キク科 Asteraceae
キク科 Compositae
山地の岩場で見られるトウヒレン。
丈は40-60cm、葉は長楕円形で羽状に裂けるか粗い鋸歯縁、先端は鋭く尖り基部は矢尻形です。裏面はやや青白い。葉柄や茎に翼はありません。
花期にも根生葉は残ります。 頭花は茎頂に少数付き、総苞は釣鐘型、総包片はは8列又は7列、外片と中片は先は細くなって開出します。内片は膜質。

注:ここのものは多くはキクバコウシュウヒゴタイ (f. pinnatiloba) と呼ばれるものと思われますが、撮影時に意識していなかったため混ざっている可能性があり、コウシュウヒゴタイで纏めました。

 

2017.8.12 更新
  • 全体
  • 全体2
  • 花2
  • 葉2
  • 葉3
  • 葉4
  • 総苞片について

コウシュウヒゴタイ-全体

垂直な岩場の下部の、少し土砂が溜まったような所から
斜上するように立ちあがっていました。(2015.9 群馬県妙義山)

コウシュウヒゴタイ-全体2

(2015.9 群馬県妙義山)


コウシュウヒゴタイ-花

総苞はやや細身に鐘形、総苞片6列とも言われますが、8列ではないかと思います。
外片・中片は固く、披針形で先が尖り開出、内片は膜質。(2015.9 群馬県妙義山)

コウシュウヒゴタイ-花2
以前撮影したもの。7 or 8列に見えます。
いずれのものにも基部に苞葉があり、2列程度ある内片は膜質で赤い。
小花の花色も他のトウヒレンに比して鮮やか。(2011.9 群馬県妙義山)

コウシュウヒゴタイ-葉

葉は長楕円形で基部は矢尻形。右側の葉が一番下の茎葉。羽状に裂けていましたが、
必ずこのように裂けるわけではないようです。根生葉も同形。(2015.9 群馬県妙義山)

コウシュウヒゴタイ-葉2

あまり裂けないもの。写真はまだ茎が立ちあがらない時期の根生葉。
(2017.8 群馬県妙義山)

コウシュウヒゴタイ-葉3

葉裏は帯白色。面に毛が見られました。
(2015.9 群馬県妙義山)

コウシュウヒゴタイ-葉4

上部の葉。ほとんど全縁で細くて小さい。
(2015.9 群馬県妙義山)

コウシュウヒゴタイ-茎

葉柄にも茎にも翼はありませんが、基部はやや茎を抱くような感じになっていました。
(2015.9 群馬県妙義山)

総苞片の列数につき、旧版「日本の野生植物」では6列と記載されています。それに習った山渓ハンディ図鑑も、「6列」と記載があります。

が、「日本の野性植物」には頭花のアップの写真が掲載されており、明らかに6列ではなく、8列見えます。山渓ハンディ図鑑掲載の写真は、赤い膜質の内片が小花と重なって不鮮明であり、それを除くと6-7列のようですので、実質7-8列と思われます。

(6列とされたのは、1-2列ほどある膜質の内片がカウントされていない?)

2回ほどコウシュウヒゴタイを群馬県で撮影しましたが、ほとんどの株で8列、一部7列と思われましたので、ここでは「総苞片は8列又は7列」としました。