ヤナギバヒイラギナンテン Mahonia eurybracteata

2024.10.28 更新
下記の写真は同種の園芸交配種、或いは同種起源のものではないかと思われます。

ヤナギバヒイラギナンテン(園芸種)

分類
メギ科 メギ属
植生環境
開花時期
10-11月 林縁 林内
地域
外来種 (中国原産)
特記
 -
特徴
(以下 ヤナギバヒイラギナンテン)
秋咲きのヒイラギナンテン。
丈は~2m程度、葉は羽状複葉で小葉は5-9対、鋭角的に付き、長さ10cm前後の卵状長楕円形~線状披針形、鋭尖頭、基部はくさび形、ヒイラギナンテンよりやや薄く、縁には浅いが先が刺になる数対の浅い鋸歯があるが、触っても痛くない。裏面は淡色。頂小葉は側小葉と同形、ほぼ同サイズ。
初冬に枝先に総状花序が5-10個ほど付いて斜上し、長さ3-7cm、ヒイラギナンテンより少し小さく径7-8mm、花弁の先が浅く2裂するものもある。果実は2-3月頃、濃い藍色に熟す。
観察
観察では以下の点で野生種と異なるのではと感じた。
①成長した株の葉は奇数8-9対、8対の場合、頂小葉に2cmほどの小葉柄が出現する ②新葉が秋に展開すると思われ、展開と同時か僅かに遅れて開花する ③総状花序は多く、10-20個、或いはそれ以上ある ④花は径9-10mmと少し大きく、花弁は円頭~浅く2裂とややまちまち。
付記
北米や欧州では 'Soft Caress' , ‘Sweet Winter’ などの園芸品種がよく植栽されているようだ。
備考
エングラー : メギ 科
類似種
ヒイラギナンテン : 小葉は厚みと光沢があり、鋸歯の先は鋭く針状。花は少し大きく、春咲きで果期は秋。
ホソバヒイラギナンテン : 小葉は3-5対で本種よりやや幅が広い。
撮影地
2024.10 千葉市

ヤナギバヒイラギナンテン(園芸種)

花は秋咲き。総状花序は前年枝の先端に付くので、花序が伸びる前の咲き始めの頃は当年葉の陰に隠れるような姿になる。 (2024.10 千葉市)

ヤナギバヒイラギナンテン(園芸種)

花は径9-10mmほどとヒイラギナンテンより小さい。花弁6、先が浅く裂ける。萼片も6。花弁は円頭~鈍頭で先が浅く2裂するものも見られた。 (2024.10 千葉市)

ホソバヒイラギナンテン

頂小葉は側小葉とほぼ同長、同形、線状披針形、やや革質、先が刺になった鋸歯が数対あるが、刺や弱く触っても痛くない。表面に鈍い光沢があり、裏面は淡色。頂小葉に小葉柄が出ることもあるが、小葉9対のものには見られなかった。 (2024.10 千葉市)