ツルタチツボスミレ Viola grypoceras var. rhizomata


ツルタチツボスミレ

分類
スミレ科 スミレ属
植生環境
山地 亜高山
開花時期
6-7月 落葉樹林下 林縁
地域
秋田~中郷地方の日本海側
特記
 -
特徴
豪雪地帯の山間部で見られ、同様のテリハタチツボスミレより高所にあります。
茎は立ち上がらず、ツルのように地を匍って拡がり、花期の後に茎の先端部分から根を出して増えます。葉はタチツボスミレより小さく、長さより幅が広く、基部が心形になりません。托葉は櫛形、小さい。
花は1.5-2cm、側弁に毛はなく、距は白くて先が細い。
備考
エングラー : スミレ科
類似種
テリハタチツボスミレ : 葉に強い光沢がある。距は太くて少し長い。
タチツボスミレ : 葉は心形、茎は立ち上がる。
撮影地
2014.6 山形県鳥海山

ツルタチツボスミレ

ここでは森林限界に近く、冬は雪に埋まる低木などの陰で多く見られました。標高は概ね1000-1400m。陽あたりの良い場所は好まない印象でした。前年の茎が枯れ葉の下で匍って拡がっており、葉が並んで見られます。 (2014.6 山形県鳥海山)


ツルタチツボスミレ

花色は淡いものばかりでした。距は先が細まり、白い。 (2014.6 山形県鳥海山)


ツルタチツボスミレ

枯れ葉の下などを茎が匍っています。写真は枯れ葉を除いた状態。赤い茎と暗い色の葉が前年のもの、緑色の茎と黄緑色の葉が当年のもの。 (2014.6 山形県鳥海山)