ニッコウキスゲ (ゼンテイカ) Hemerocallis dumortieri var. esculenta
 (型) エゾゼンテイカ / ムサシノキスゲ


ニッコウキスゲ

分類
ツルボラン科 ワスレグサ属
植生環境
海岸 里 山地 亜高山
開花時期
6-8月 草地
地域
中部以北
特記
 -
特徴
夏の高原の彩りとして欠かせない印象の花。最も花の綺麗な時期は、多くは梅雨時。
葉は長さ60-80cm、幅16-20mm。
花茎は60-80cm、3-10個黄橙色の花が付きます。花被片は6.5-8cm、筒部1.5-2cm。
従来は 花柄は1-3cmのものを本種、柄がないか非常に短いものをエゾゼンテイカ、花が小型で夜に花が閉じないものをムサシノキスゲとしましたが、いずれも本種に含まれます。
異論
本サイトが採用した学名 (H. dumortieri)はエゾカンゾウを分けない(連続的である)ことを前提とした学名で、大陸にあるヒメカンゾウの変種と位置づけられています。
他にエゾカンゾウを基準変種とする考えがあり、その場合の学名はH. middendorffii、本種はその変種になります。 (この論議は50年以上続いている)
備考
エングラー : ユリ科
類似種
 
撮影地
2018.6 山形県遊佐町  他

ニッコウキスゲ

花は1日花。柄は北に行くほど短くなる。 (2014.5 青森県つがる市)

ニッコウキスゲ

東北北部では海岸を彩る花でもある。 (2015.6 青森県深浦町)

ニッコウキスゲ

三陸地域ではヤマセの影響なのか、海岸の岩場の断崖でもよく見られる。 (2010.6 岩手県普代村)


(型) エゾゼンテイカ (H. middendorffii var. middendorffii = synonym)

エゾゼンテイカ

花柄がないか、ごく短いもの。本サイトでは H. dumortieri の見解を採用しているため、本種に含まれるが、H. middendorffii の見解に従えば、エゾゼンテイカがニッコウキスゲの基準種となる。 (2007.6 北海道豊富町)


(型) ムサシノキスゲ (f. musashiensis = synonym)

ムサシノキスゲ

北関東から関東西部の丘陵地、低山の草地などで見られる小型の花を付けるもので、 ニッコウキスゲに比して、花被片がやや細く、花期がやや早いとされるもの。近年は分けない。 (2013.5 東京都府中市)