ヤマトリカブト

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キンポウゲ科 Ranunculaceae
花柄の毛が屈毛のトリカブト。
丈は0.6-2m、多くは斜上し、草原では直立します。中部の葉は3-5中裂と切れ込みが浅く、葉脈や葉柄には屈毛が見られません。
花は散房状~総状に多数付き、長さ3-4cm、上萼片の嘴は水平に突き出すものが多く見られます。雄しべはふつう有毛、時に無毛、花柄には屈毛があり、柄の下部では開出する毛が混じることもあります。
風衝地にあって丈が低く直立するものはハコネトリカブトと呼びますが、分類上は同じもの。
本種と良く似たオクトリカブトは葉脈や葉柄の屈毛があり、ツクバトリカブトは中部の葉が3全裂。

 

2016.10.1 更新
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  • 葉4
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  • 葉6

ヤマトリカブト-葉・全体

葉は変化が多くわかりにくいですが、この写真のような
イメージのものが多いと感じています。(2008.10 神奈川県箱根町)


花の色の薄いもの。葉は大きく、3-5中~深裂し、それ以上はあまり細かく裂けません。
中部より下の葉は円心状になるものが見られます。(2008.9 神奈川県松田町)

ヤマトリカブト-全体3

(2016.9 群馬県藤岡市)


ヤマトリカブト-花

上萼片の嘴は長く突きだしています。ただ、変化が激しいので、
花の形で見分けるのは難しい。(2008.10 神奈川県箱根町)

ヤマトリカブト-花2

萼の外側には屈毛と思われる短毛があり、
下萼片の開口部縁には開出する毛があります。(2016.9 群馬県藤岡市)

ヤマトリカブト-花3

雄しべの毛はないものが多いですが、あるものもあり、区別点にはなりません。
(2008.9 神奈川県松田町)

ヤマトリカブト-花4

花糸に毛のあるもの。
(2013.9 群馬県藤岡市)

ヤマトリカブト-花柄

花柄には屈毛が密生しています。
(2016.9 群馬県藤岡市)

ヤマトリカブト-実

毛は少なく、短毛がわずかに散生し、縫合面に斜上する毛が見られた。
(2016.9 群馬県藤岡市)

ヤマトリカブト-葉

葉は変化が多く、深裂のものもあり、基部近くまでは裂けるものもあります。ただし葉柄の毛はほぼ無毛なのがオクトリカブトツクバトリカブトと異なる。(2013.9 群馬県藤岡市)

ヤマトリカブト-葉3

葉が基部付近まで裂けていたもの。
(2016.9 群馬県藤岡市)

ヤマトリカブト-葉4

葉表の葉脈付近に少し屈毛が見られました。
(2016.9 群馬県藤岡市)

ヤマトリカブト-葉5

葉柄には毛が見られませんでした。
(2016.9 群馬県藤岡市)

ヤマトリカブト-葉6

根生葉。根生葉で他のトリカブトと見分ける方法は知りませんので、
花期に見られた場所で確認しました。(2015.3 東京都高尾山)