ノジトラノオ Lysimachia barystachys


ノジトラノオ

分類
サクラソウ科 オカトラノオ属
植生環境
開花時期
6-7月 草地
地域
関東以西 四国を除く
特記
絶滅危惧2類
特徴
オカトラノオに似ていますが、全体に毛がとても多く、特に茎の毛ははっきりわかります。
丈は0.7-1m、葉は狭長楕円形~倒披針形で先は鈍頭または短く尖り、柄はほとんどありません。 縁と葉裏脈上に毛が見られます。
花は茎頂に一方に傾いた総状花序に付き、径8-10mm、花冠裂片は狭長楕円形で先は丸い。
付記
本種はオカトラノオとの交雑履歴のあるものが大変多く、近年は過去に本種と同定されたものについても本種と確認できるものはごく一部に過ぎないと言われています。 (本種をどう定義するかに寄るのかもしれません)
文献
オカトラノオ群における雑種形成と絶滅危惧種ノジトラノオの衰退 / 絶滅危惧種ノジトラノオの地理的変異と遺伝的分化 愛知教育大 渡邊幹男 他
備考
エングラー : サクラソウ科
類似種
ノジオカトラノオ : 葉腋部にオカトラノオのような赤味が残っているものが多い。
ノジヌマトラノオ : 茎の毛は短く、花弁が細くて花序の先は垂れる。
オカトラノオ : 茎の毛は縮毛、葉腋部分に赤みがある。
撮影地
2018.7 千葉県流山市

ノジトラノオ

オカトラノオとの交雑履歴のあるものが多いとされ、純粋な本種は限られるようです。全体に毛がとても多く見られます。花序の軸、花柄、萼等にも毛が多い。花冠裂片がやや細くて長い。 (2018.7 千葉県流山市)


ノジトラノオ

花序先端の未開花の部分では蕾より長い線形の苞がよく目立ちます。 (2018.7 千葉県流山市)


ノジトラノオ

茎、葉柄、葉の表裏ともに毛が多く見られます。葉腋部分に赤味のあるものは、過去にオカトラノオとの交雑履歴があるものだそうです。 (2018.7 千葉県流山市)