シラネヒゴタイ Saussurea kaialpina

2024.9.29 更新

シラネヒゴタイ

分類
キク科 トウヒレン属
植生環境
高山
開花時期
7-8月 草地 林縁
地域
南ア 八ヶ岳
特記
 -
特徴
タカネヒゴタイよりさらに高所稜線などの岩礫場、砂礫地などで見られる。
ふつう、丈は15cmまでと低く、葉は不規則に羽状に裂けます。花期にも根生葉があり、根生葉にも柄がある。
頭花は茎頂のものが他より大きく、多くは1-3個、総苞は黒紫色で径10-15mm、総苞片は5-6列で先は尾状に伸びます。
付記
Saussurea triptera var. minor で記述されたタカネヒゴタイは、本種を含むことがあります。・・・和種名・学名の変遷<推定>
備考
エングラー : キク科
類似種
タカネヒゴタイ : 丈は25-60cm、花期に根生葉はない。時に分枝し、それぞれ3-5個の頭花が付く。
撮影地
2010.8 長野県八ヶ岳  他

シラネヒゴタイ

本種-タカネヒゴタイ は外観的に連続的に見えることもあり、北岳の場合はほぼ高山帯-亜高山帯で棲み分けている。 (2013.9 南ア・北岳)

シラネヒゴタイ

多くの場合、茎頂の頭花は大きく、2つめ以下はその半分程度の大きさのイメージ。総苞は黒紫色、片は卵形で5列、先端は細まって長く伸びます。 (2009.8 長野県八ヶ岳)

シラネヒゴタイ

葉はふつう羽状に粗く浅く裂けます。 (2010.8 南ア・北岳)

(参考)

???ヒゴタイ

<閲覧注意> シラネヒゴタイなのかタカネヒゴタイなのか・・・。写真の総苞から丈を計算すると、25-30cmくらいの草丈になり、1回程度分枝もしているので見た目はタカネヒゴタイ。が、見られた場所は標高2900m以上の草付き岩場。シラネヒゴタイが点在する場所。中途半端なものがいろいろあって、この2種の区別は釈然としないことが多いと感じる。 (2015.8 南ア・北岳)

和種名・学名の変遷 (推定が含まれています)

日本の野生植物旧版の頃(1980年代) 山渓ハンディ図鑑 (初版) 日本の野生植物 (新版)
ヤハズヒゴタイ
Saussurea triptera (var. triptera)
<推定> タンザワヒゴタイ
Saussurea triptera var. hisauchii
タンザワヒゴタイ
Saussurea hisauchii
ヤハズヒゴタイ
Saussurea triptera (var. triptera)
ヤハズヒゴタイ 
Saussurea triptera
キンプヒゴタイ
Saussurea kimbuensis
(わからない)
(わからない)
トウミトウコレン ★
Saussurea mihokokawakamiana
(わからない)
ミヤマヒゴタイ
Saussurea triptera var. majar
コウシンヒゴタイ
Saussurea pseudosagitta
タカネヒゴタイ
Saussurea triptera var. minor
  タカネヒゴタイ 
Saussurea kaimountana
タカネヒゴタイ
Saussurea triptera var. minor
シラネヒゴタイ
s. triptera var. kaialpina
  シラネヒゴタイ 
Saussurea kaialpina
日本の野生植物(旧版)ではシラネヒゴタイをタカネヒゴタイに含めているが、記述はシラネヒゴタイだと思われる。
2002年 清水建美 (金沢大)
ミヤマヒゴタイはタカネヒゴタイに含まれ可能性を示唆している
2017年 門田裕一 (科博)
★を除き当初のものにリセットしたようだ