タカネスミレ Viola crassa subsp. crassa


タカネスミレ

分類
スミレ科 スミレ属
植生環境
高山
開花時期
6-7月 火山灰地
地域
岩手山 秋田駒ヶ岳
特記
準絶滅危惧
特徴
火山灰地を好む高山性のスミレ。
丈は5-10cm、葉が厚く濃い緑色、円心形で内側に巻く傾向が見られ漏斗状のような姿で展開し、光沢があります。托葉は全縁か若干の鋸歯が見られます。
花は2cmほどで上弁と側弁が反り返ります。花柱上部に突起毛があります。地下茎で増えて大群落を作ります。
付記
同列亜種にクモマスミレとヤツガタケキスミレがあり、これらを総称してタカネスミレ(広義)とすることもある。
備考
エングラー : スミレ科
類似種
クモマスミレ : 花柱上部に突起毛がなく、葉は無毛、平らに平開、濃い緑色。
ヤツガタケキスミレ : 花柱上部に突起毛がなく、葉は有毛、光沢は鈍く、あまり巻かない。
キバナノコマノツメ : 葉は薄くて多少毛があり、光沢はない。やや湿ったところで見られる。
撮影地
2013.6 秋田県駒ヶ岳

タカネスミレ

自生するどちらの山も、スコリアが堆積してザラけている、新しい火山性土壌で見られました。それ以外の場所ではキバナノコマノツメやオオバキスミレばかりで本種はない。 (2013.6 秋田県駒ヶ岳)


タカネスミレ

花柱先端はY字状で、突起毛が見られます。写真はボケてしまってボヤッとしかわからない。側弁に毛はない。 (2008.6 秋田県駒ヶ岳)


タカネスミレ

厚みがあって光沢があり、やや濃い目の緑色、表側に強く巻く傾向が強く見られます。 (2013.6 秋田県駒ヶ岳)


タカネスミレ

白花が見つかった。特に名はなく、本種に含めます。 (2019.7 岩手県岩手山)