ナツトウダイ

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トウダイグサ科 Euphorbiaceae
早春に咲く「夏燈台」という紛らわしい名前の花。いち早く成長し、近所では桜が咲く頃に咲き出します。
丈は20-40cm、茎葉は全縁、互生し、倒披針形~狭長楕円形、しばしば赤味を帯びます。茎頂に菱状になった狭長楕円形の葉を5枚、輪生状に付け、5本の枝を放射状に出し、その先に杯状花序を付けます。更に2分を繰り返す。
花序には三角状卵形~卵状広楕円形で緑色の苞葉が付き、腺体はしばしば赤く、三日月形で両端が鋭く長く尖ります。子房は平滑
名の由来は「初燈台」が訛ったとの説がありますが、トウダイグサのほうが開花は早い。

 

2021.4.6 更新
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ナツトウダイ-全体

早春にいち早く伸び、芽出しから2週間くらいで開花します。
(2014.3 千葉市)

ナツトウダイ-全体2

(2019.3 千葉県館山市)


ナツトウダイ-全体3

(2021.3 千葉県鴨川市)


ナツトウダイ-全体4

咲きはじめは横向き。花序は多くは陽の光の方向を向いて立ちあがってくるので、
大抵向きが揃っている。このあと、次第に上向きになる。(2017.4 千葉市)

ナツトウダイ-花

咲き始めの頃。茎の最上部に5枚前後の葉を輪生させ、
葉腋から枝を出します。(2007.4 千葉市)

ナツトウダイ-花2
腺体は三日月形で、両端にある付属体が角のように尖る独特の形。
写真は雌性期の花序で雄花は見えず、子房も飛び出さない。
子房から3本花柱を伸ばし先端が2裂。(2014.3 千葉市)

ナツトウダイ-花3

雄性期の花序。子房が飛び出して葯が2つずつ付いた
雄しべが3本出てきます。(2013.4 千葉市)

ナツトウダイ-花4

腺体の三日月が細く、付属帯が長くて分岐する希なもの。この個体は極端ですが、
腺体が半月に近いものもあり、色も緑~褐色~赤とさまざま。(2014.3 千葉市)

ナツトウダイ-花5

輪生状になった葉の中央に最初の花(花序)が付きますが、雌花はなく、変わりに腺体が
5つある。ふつう、2列目が咲く頃にはもうこの花は見られません。(2018.3 千葉市)

ナツトウダイ-蕾

蕾といえるかどうかは判りませんが、まだ雌花も雄花も見えませんが、
腺体は花序の外にあり咲く前から見えます。付属帯は丸まっている。(2014.3 千葉市)

ナツトウダイ-実

(2018.5 千葉市)


ナツトウダイ-葉

茎葉は長楕円形。茎頂に5枚前後輪生し、先が丸い披針形。
(2014.3 千葉市)

ナツトウダイ-葉2

輪生する葉の基部。ごく短い柄が認められます。
(2016.3 千葉市)

ナツトウダイ-葉3

葉裏は白い。写真では葉脈や縁に赤味がありますが、次第に薄れます。
(2016.3 千葉市)

ナツトウダイ-早春

落ち葉の下で芽吹いたばかりの状態。右奥は土の中から出かかっているもの。
はじめは横~斜め横向きに伸びてきます。全体が強く赤みを帯びます。(2016.3 千葉市)

ナツトウダイ-芽出し

その後、首からまっすぐ上に立ちあがっていく。
(2014.3 千葉市)

ナツトウダイ-早春2

先端が下を向いたまま成長するものが多い。
(2016.3 千葉市)

ナツトウダイ-咲き始め

咲き始めは多くは横向き。この後に上向きに直っていく。
(2016.3 千葉市)

ナツトウダイ-海岸

北地の海岸で4月に見られた矮小型。丈は5-7cm。茎葉も小さい。
それでも5月になると、10-15cmくらいになる。(2016.4 青森県八戸市)

ナツトウダイ-花

腺体の突起はやや短いように感じました。
(2015.5 青森県八戸市)