(雑) タマナルコユリ Polygonatum x tamaense

2023.5.9 更新

タマナルコユリ

分類
クサスギカズラ科 アマドコロ属
植生環境
里 山地
開花時期
5月 林内
地域
東京 千葉
特記
 -
特徴
ナルコユリとミヤマナルコユリの自然交雑種。花期はミヤマナルコユリとほぼ同時期。
(観察による記述)
立ち姿はナルコユリに似てやや大きく、花が多数付きます。
個々のパーツはミヤマナルコユリに似ており、花柄はミヤマナルコユリ同様長いですが顕著に葉裏に沿わず、葉腋から出て斜め下に垂れ下がるように付きます。花は3-3.5cmの柄に(1)-2-6個ずつ付き、花の長さ2cm、花糸は下1/2が花被に合着し、合着部には乳頭状突起があり、離生部には短毛が見られます。
葉はミヤマナルコユリと同じか、僅かに細く、長さ6-8cm、幅2.5-4.5cm、卵形~楕円形状披針形、葉裏は白く、少し小脈が浮き出て小突起が見られます。
文献
アマドコロ属 (クサスギカズラ科) の種生物学的研究 Ⅴ.日本産の種の分類の改訂 (田村実)  Bunrui 8(2): 166-168 (2008)
備考
エングラー : ユリ科
類似種
ナルコユリ : 葉は披針形、花は下に垂れ下がる
ミヤマナルコユリ : 葉は卵形~長楕円形、花柄は基部が茎に合着し、葉裏に沿うように直角に出る。
撮影地
2017.5 千葉市

タマナルコユリ

ナルコユリのように花が沢山付いているのに、花柄は左右に振られていて、葉の形はミヤマナルコユリでした。周囲にはナルコユリとミヤマナルコユリが沢山見られました。 (2017.5 千葉市)


タマナルコユリ

下から見ると、花柄が左右に振られてはいますが、葉裏には沿っていない。柄の基部も緩やかにループ状に下りていて、ミヤマナルコユリのように茎に対して直角に出ていない。花数は多くは2-4個。 (2017.5 千葉市)


タマナルコユリ

花は長さ20mm程度、花糸は1/2が花被に合着、合着部~離生部下半にかけて、短い毛が見られます。ミヤマナルコユリに見られる毛より遙かに短い。このカットが本種の決め手になった。 (2018.5 千葉市)


タマナルコユリ

葉は周囲のミヤマナルコユリに比してやや幅が狭い印象もあったが、ナルコユリのように笹葉状ではない。 (2017.5 千葉市)