オオシバナ (シバナ) Triglochin asiatica


オオシバナ

分類
シバナ科 シバナ属
植生環境
海岸
開花時期
6-9月 塩性湿地
地域
全国
特記
準絶滅危惧
特徴
汽水域の植物。
葉は線形で長さ20-50cm、幅1.5-5mm、先端はやや鈍頭、葉の断面は半月形、基部は膜質の葉鞘にくるまれています。
花序は10-25cm、葉とは別に立ちあがり、多数の花を総状に密に付け、花には短い柄が確認できます。苞や花被はなく、心皮6、雄しべ6で葯は舟形の葯隔付属突起にくるまれています。果実は卵状楕円形~長楕円形。
付記
シバナとオオシバナ(マルミシバナ)を分ける場合は・・・オオシバナ(マルミシバナ)の学名はTriglochin maritima 分布は北海道 青森 岩手 宮城 福島 果実の形は卵状楕円形。
備考
エングラー : シバナ科
類似種
ホソバノシバナ : 山地の淡水域にあります。
シバナ : 宮城県以南の汽水域にあり、全体にやや小型で葉は線形ながら扁平な面の幅が少し広く、果実が長楕円形。ただし、近年は本種と同じものとされる。
撮影地
2015.6 青森県六ケ所村  他

オオシバナ

雌性期のもの。線形のものが葉。 (2013.5 青森県六ケ所村)


オオシバナ

左 : 雌性期 右 : 雄性期 雌性先熟。心皮数は6個。赤味を帯びているのが花被でその内側に葯があります。雌性期では花被は開かず、雄性期になると花被が開いて葯が見えるようになります。 (2016.5 青森県八戸市)


オオシバナ

オオシバナとシバナを分ける場合、本種の果実は卵形で「マルミノシバナ」とも呼ばれる所以。良く似たシバナは長楕円形。いずれも短柄がある。縦の線は熟すに従い深くなって、バラバラにこぼれる。果実の基部にある突起は雄しべの脱落した跡。最上部のチューリップ形の片の上に柱頭が付いていた。 (2015.6 青森県六ケ所村)


オオシバナ

葉は線形で長さ20-40cm。断面は半月形。葉の基部は膜質の鞘に包まれています。赤い軸のもの(矢印)が花茎で、葉とは別に立ち上がる。 (2015.6 青森県六ケ所村)