オニアザミ Cirsium borealinipponense var. borealinipponense 

2024.9.19 更新

オニアザミ

分類
キク科 アザミ属
植生環境
山地 亜高山
開花時期
6-10月 草地
地域
秋田~石川の日本海側 栃木 群馬 長野
特記
 -
特徴
早くから咲き出しますが、遅くまで見られるアザミ。
丈は0.5-1m、茎はやや斜上気味に立ちあがり、白い縮毛が多い。根生葉は花期にも残り、35-65cmの長楕円形で羽状中裂します。茎葉は茎を抱く。
頭花は茎頂に複数、下向きに密着して付き、総苞は碗形から広鐘形で2-4cm、ふつう片は6列でほぼ圧着し、暗紫色で中片の先端には腺体があってよく粘ります。クモ毛が密にあるものがあり、総苞片の列数が典型よりやや多い。
  ハリオニアザミを本種の変種 (var. spinulosum) としため、var. borealinipponense を加えた。
備考
エングラー : キク科
類似種
チョウカイアザミ : 高山性。頭花はエンジ色。鳥海山に産す。
ハリオニアザミ : 高山性。頭花はエンジ色。総苞外片に1-2対の刺がある。秋田駒・真昼山地に産す。
ジョウシュウオニアザミ : 蛇紋岩性。頭花はピンク色。総苞片7-8列。 利根川源流部に産す。
ハチマンタイアザミ :高山性。 頭花はエンジ色、総苞片は7-8列、腺体が発達し、著しく粘る。八幡平に産す。
ツガルオニアザミ : 全体に大きく、葉は柔らか、刺は弱い。頭花はエンジ色、総苞片は7-8列、激しく粘る。白神山地に産す。
撮影地
2014.8 北ア・白馬岳  他

オニアザミ

花はふつう下向きですが、このようなものもあります。 (2009.6 長野市)

オニアザミ

総苞片は6列、腺体が大きくよく粘る。 (2021.6 栃木県日光市)

オニアザミ

葉は長楕円形でふつう羽状中裂、刺は鋭く、茎を抱きます。 (2009.7 栃木県那須岳)


(変化型)

オニアザミ変化

蛇紋岩地や石灰岩地で見られたもの。全体に縮毛やクモ毛が非常に多く、葉裏は真白、総苞も白く見える。全てがこの型ではないが、多数見られる。 (2008.8 北ア・八方)


オニアザミ変化

総苞片は腺体も見えないほどクモ毛が密にあり、葉表にもクモ毛が見られる。この型は総苞片の列数が多目なことが多いようだ。