カラマツソウ属不明種 Thalictrum sp.


カラマツソウ属不明種

分類
キンポウゲ科 カラマツソウ属
植生環境
海岸
開花時期
7月 石灰岩帯の海岸の岩場
地域
青森
特記
 -
特徴
(観察による記述)
丈は15-40cm、茎は稲妻型に曲がり、葉は2-3回3出複葉、小托葉があり、小葉は1.5cm前後で縁は少し内側に巻き、葉裏は少し白く、微細な腺毛がある。
花は茎頂や上部の葉腋に散房状に付き、花糸は葯より細く、葯は淡黄色、葯隔はほとんど飛び出ない。痩果は5-6個で赤く、やや扁平で隆起する稜があり、基部に柄はない。萼は赤く早落性。花柄も赤く、長く伸びない。
付記
別掲のイワテチャボカラマツ x アキカラマツ、若しくはチャボカラマツ x アキカラマツのように感じたが、周囲にチャボカラマツ、イワテチャボカラマツは見当たらない。
備考
エングラー :  キンポウゲ科
類似種
アキカラマツ : 痩果は1-4個、紡錘形、有柄。
イワテシャボカラマツ : 全体に腺毛が密。小葉は5-10mm、小托葉はない。花柄は2-4cm、花糸は長く、垂れ下がる。花期は5月。
チャボカラマツ : 全体に微腺毛があるが、葉表にはない。小托葉もない。花柄は1-2.5cm。痩果は紡錘形。
撮影地
2016.7 青森県(下北)

カラマツソウ属不明種

石灰岩帯で見られたもので、美しいカラマツソウでした。約1kmの範囲で数十株見られました。 大きいものでも丈は30-40cmほど。茎は稲妻型に曲がっています。アキカラマツが変化したもののようにも思えましたが・・・。(2016.7 青森県)

カラマツソウ属不明種

花糸は葯より細く葯は淡黄色、花糸は長くない。子房は5-6個でやや偏平な卵形、アキカラマツより幅広で数が多い。基部に柄はない。萼片と子房は赤い。萼片は早落、柄に腺毛はない。写真は咲き始めで花糸はまだ伸びきっていない。(2016.7 青森県)

カラマツソウ属不明種

葉は2-3回3出複葉。小葉は概ね1.5cm前後と小さく、少し青みがある。小さな小托葉がある。(2016.7 青森県)


カラマツソウ属不明種

裏面に腺毛ではないかと思われる微細な毛(写真・白い点)がある。脈にもごく微細な突起(矢印)があるようで、ミョウギカラマツやイワテチャボカラマツなどに見られるものによく似ていた。但し葉裏はそこまで白くない。葉の縁は裏面に少し巻くなど、石灰岩地に見られるこの仲間の特徴を有している。(2016.7 青森県)