地質6 チャートとオリストストローム

6.チャートと
オリストストローム
7.火山
     

チャートとは    
  深い海では、石灰質は水に溶けてしまい、石灰岩は出来ませんが、放散虫の骨格などに含まれる二酸化ケイ素が沈殿してできた海底堆積岩=チャートが出来ます。
非常に固い岩石で石英質を多く含み、わかりやすいものは白い文様が入るのが特長です。いろいろな色のものがあるようです。蛇紋岩や石灰岩質の地層に近くで見られ、北岳以南の、南アの主要なピーク付近で見られます。秩父や足尾山地も多く、低山ながら岩峰を形成したりします。
なお、この岩が植物に与える影響は筆者は分かりませんが、花がよく見られる場所が多いように感じます。
 
自信はないが、北岳・二股付近で見られたチャートと思われる岩石

オリストストロームとは
  海側プレートが陸側プレートの下に沈み込む時は度々大地震を起こしますが、沈み込む前後に発生した地震などにより、海溝側に地滑りを起こすことがあります。また、地震などによる断層で砕かれたりして、様々な岩質のものが混ざり合います。このような地層をオリストストロームと呼びます。混ざり合った岩屑には、海底堆積岩にチャート、石灰岩、蛇紋岩、カンラン岩、玄武岩などが含まれます。

このような岩質で代表的な山岳が白馬岳です。この山ではチャートや石灰岩質の岩が多く見られます。白馬岳から大池方面に進むと、三国境の少し手前を境に急激に花の数が減りますが、ここから先の小蓮華方面は火山岩であるためで、石灰岩の影響が非常に大きいように感じます。

    オリストストロームは、様々な地質が混ざり合ったものですから、混ざり具合には大きな差があり、時には数十mの塊として残されることもあります。左の写真は白馬岳山頂部の西面ですが、同じオリストストロームでも明らかに岩の色が異なります。
異様に白く見える1の部分は石灰岩の塊、2はこの写真ではわかりにくいですが、チャートのように見えました。
1の部分は花のお宝が沢山ありそうにも見えましたが、立ち入り禁止の保護区域ですから、確認は出来ません。