ナヨナヨワスレナグサ (タビラコモドキ)

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ムラサキ科 Boraginaceae
在来種とも外来種とも言われるワスレナグサ。
丈は40-60cm、茎が細く、もたれかかるように伸びます。葉は長楕円形~狭長披針形で先は鈍頭、柄は見られません。
花序はさそり形花序で、細長く伸びてややまばらに花を付け、花はやや小さく約3mmで淡青色、鱗片は黄橙色。

 従来、タビラコモドキとされていた学名。
本サイトではこれにナヨナヨワスレナグサの名称を用いました。詳しくは「名称について」タブを参照ください。

 

2016.5.9 更新
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ナヨナヨワスレナグサ-全体

丈は60cm前後のようで、花序はよく伸びます。
(2012.5 静岡県富士市)

ナヨナヨワスレグサ-全体2

(2011.5 静岡県富士市)


ナヨナヨワスレナグサ-全体3

(2016.5 東京都朝霞市)


ナヨナヨワスレナグサ-花

花は約3mm。鱗片は黄橙色。
(2016.5 東京都朝霞市)

ナヨナヨワスレナグサ-花2

さそり花序です。
(2016.5 東京都朝霞市)

ナヨナヨワスレナグサ-花

花冠は5裂ですが、4裂のものもあるようです。
(2011.5 静岡県富士市)

ナヨナヨワスレナグサ-葉

葉は楕円状の広線形で、先は丸くあまり尖りません。
(2012.5 静岡県富士市)

ナヨナヨワスレナグサ-葉2

葉表にはまばらに上向きの伏毛が見られました。
(2016.5 東京都朝霞市)

ナヨナヨワスレナグサ-葉3

葉裏。葉表同様、まばらに上向きの伏毛が見られました。
(2016.5 東京都朝霞市)

ナヨナヨワスレナグサ-葉4

下部の葉。最下部の葉はそれより上に比して基部が細く、やや柄状にも見えました。
(2016.5 東京都朝霞市)

ナヨナヨワスレグサ-茎

茎にまばらに毛が見られました。葉には柄がなく、茎は抱かない。
(2011.5 静岡県富士市)

ワスレナグサ属のアバウトな比較です。参考としてご覧ください。

花径3-4mm
花径6-8mm
萼の毛は伏毛
萼の毛は斜開
または鉤状
(林床・湿生地) エゾムラサキ
(光陽地) ノハラワスレナグサ
花色が黄色→青


従来の見解では、ここに掲載のナヨナヨワスレナグサはssp. baltica とされてきました。
が、近年、ssp. caespitosa であるとされているようです。

従来、ssp. caespitosa には「タビラコモドキ」の和種名が用いられており、Y-Listに従えば、ここに掲載のものは「タビラコモドキ」になります。

一方、「日本の野生植物」では、「ナヨナヨワスレナグサ」の和種名を ssp. caespitosa に当て、「タビラコモドキ」の別名としています。
(ssp. baltica をssp. caespitosa のsynonym とするという見解ではない)

ssp. baltica は日本にはないと思われ、和種名を移動しても誤解が生じず、むしろ主たる自生地である静岡県富士市のものは、ナヨナヨワスレナグサの名が定着していることから、本サイトでは「ナヨナヨワスレナグサ」の名称を選択しました。