タネツケバナ Cardamine scutata var. scutata


タネツケバナ

分類
アブラナ科 タネツケバナ属
植生環境
開花時期
3-5月 湿ったところ
地域
全国
特記
 -
特徴
田んぼなど、湿った所でよく見られるタネツケバナ。
丈は10-30cm、葉は2.5-9cmで頭大羽状複葉に裂け、小葉は長楕円形~円形で全縁または少し鋸歯があります。茎葉は花序の下あたりまでしっかり見られます。茎には多少毛がある。
花は総状に付き、花弁は3-4mm、萼は紫色を帯びる。雄しべは6本。長角果は1-2cm、無毛で花茎に対して鈍角に付きます。
異論
ミズタネツケバナを含む見解があります。その場合の学名は、Cardamine occulta
備考
エングラー : アブラナ科
類似種
ミズタネツケバナ : 全草無毛、全体に柔らかで、根生葉の側小葉に柄があり、茎葉の頂小葉と上部の側小葉はつながっている事が多い。
ミチタネツケバナ : 根生葉は多数、茎葉は少なくて小さい。雄しべは4、果実は茎と平行になる。
タチタネツケバナ : 全体に開出した毛が多く、茎は稲妻形に曲がり、小葉は小さく細い。
コタネツケバナ : 河川敷などの潅水域で見られ、根生葉はロゼット状にならない。花弁は小さい。
オオバタネツケバナ : 木陰の水湿地に多く、葉も花も少し大きく、根生葉の頂小葉は丸くて大きい。
撮影地
2016.3 千葉市

タネツケバナ

ミチタネツケバナが乾いた道ばたなどに多いのに対して、こちらは田んぼの中や湿った休耕田などにあります。 (2016.2 千葉市)


タネツケバナ

雄しべが6本あります。外来種のミチタネツケバナは4本なので、区別できます。 萼は無毛か、少し毛が見られることもあります。 (2013.3 千葉市)


タネツケバナ

ミチタネツケバナのように、果実の柄が花茎に対して鋭角に立ち上がらず、 果実が茎から離れて付きます。 (2017.2 千葉市)


タネツケバナ

根生葉。頭大羽状ですが、頂小葉はあまり大きくない。小葉は楕円形で多少裂けます。 花期も見られますが、傷んでしまっていることも多い。 (2018.3 千葉市)