APG 竜飛~小泊の海岸の花

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2018.11.12 更新
■観察範囲

帯島~龍飛崎~袰内、萓部~傾り石~七つ滝、小泊漁港~二ツ岩、立松~小泊岬、洗磯崎 (旧・市浦村)

■掲載種を観察した時期
4     5     6     7     8     9     10    

■その他の情報

風が常に非常に強い所です


車で十三湖方面から津軽西海岸北上すると、算用師峠下の傾り沢出合い付近で植生が劇的に変わり、花が一気に増えます。道は一度山に上がってしまいますが、竜飛崎で海岸に下りると、花数も種類もピークに達します。北海道で見られる花が多く、本州ではここだけという種も複数あります。

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■ 特徴的な花
コハマギク (キク科)
9-10月 岩場
ハマギクと同じような所で見られますが、頭花は少し小さく径4-5cm、葉は広卵形で基部はくさび形。日本海側はこのエリアのみに自生します。
 
  エゾノコギリソウ (キク科)
7-8月 草地
舌状花がキタノコギリソウよりさらに大きく数も多いので、頭花が大きく立派。葉も羽状に裂けず、ノコギリソウの印象からはやや遠い。花は白のみ。
     
エゾオグルマ (キク科)
7月 砂礫地
丈は30-60cm、茎は基部で分枝し、太く、葉は肉厚で茎を抱きます。頭花は散房状に~30個付き、径4-5cmと大きい。海岸沿いの歩道に群生している。
 
  アズマギク(海岸型) (キク科)
ソナレアズマギクとも呼ばれる型で、葉に厚みと光沢があるのが特徴。同じ型は尻屋崎でも見られる。冠毛はミヤマアズマギクより長くて褐色。
     
マルバヒレアザミ (キク科)
6-7月 草地
6月中・下旬に咲くアザミ。本州で見られるのはここだけ。葉は茎を抱かず、頭花の総苞片は7-8列で斜上。とてもよく似たミネアザミの花期は8-9月。
 
  トガヒゴタイ (キク科)
9月 低木林内、林縁
男鹿半島以北の日本海側のトウヒレン。葉柄に広い翼があり、茎の翼に続きます。花期にも根生葉は残る。総苞片は7-8列でクモ毛が多い。
     
ツガルコウモリ (キク科)
9月 林内
青森県日本海側のコウモリソウ。葉は腎円形で5浅裂、裂片の先は尾状に尖ります。基部は茎を抱くが耳部は小さい。総苞片は5個。
 
  ハマジャコウソウ (シソ科)
7-8月 
イブキジャコウソウの海岸型変異。葉が肉厚である意外はイブキジャコウソウと変わらない。

     
カノコソウ (スイカズラ科)
6月 草地
ピンク色のオミナエシ。葉は対生し、羽状全裂。上部では裂片は線形になる。花が咲くと、重みで側枝が下がり、やじろべいのような姿になることがある。
 
  エゾマツムシソウ (スイカズラ科)
8-9月 草地
マツムシソウに比して葉の裂片の先端が鋭く尖るのが特徴。花はマツムシソウと変わらない。このエリアが本州唯一の自生地。
     
オオミミナグサ (ナデシコ科)
5-6月 草地
ミミナグサに比して花が約1.5倍の大きさですが、花弁の裂け方は浅い。さらに花の大きなオオバナノミミナグサがとても多くあり、こちらはごく少数。
 
  ハマフウロ (フウロソウ科)
7-8月 草地
青森県は大平洋側のエゾフウロに対して日本海側は本種。エゾフウロより葉の裂け方が深く、茎や葉の毛は少なく、萼の開出毛も少ない。
     
コモチレンゲ (ベンケイソウ科)
10月 岩場 -絶滅危惧2類
葉はやや白っぽい緑色で、走出枝を出して増えます。花は穂状に付き、裂開前の葯は淡黄色。ここにはよく似たアオノイワレンゲもあります。
 
  ハマベンケイソウ (ムラサキ科)
7-8月 砂地
全体に青白く、茎は地を匍って放射状に拡がります。葉は粉をふいたような感じで表面を軽くこすると緑色。花はサソリ花序に付き、鐘形で下向きに咲く。
     
エゾスカシユリ (ユリ科)
6-7月 岩場
花柄に綿毛が密生州し、茎の下部に乳頭状突起がないのが特徴。ここではスカシユリも共棲しており、中間型も見られる。