APG 湯の丸高原の夏~秋の花

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2018.11.29 更新
■観察範囲

地蔵峠-烏帽子岳間のエリア、地蔵峠-東篭ノ登山間のエリア、池ノ平周辺、小桟敷山周辺

■掲載種を観察した時期
4     5     6     7     8     9     10    


浅間山に連なるこの山域は、車で容易く訪ねられるのがメリット。地蔵峠を起点に、湯ノ丸山や烏帽子山、池の平から三方ガ峰など、山と湿原の両方の様々な亜高山の花が楽しめます。中でも7月のレンゲツツジ、8月のヤナギランはとても印象深く覚えています。

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■ 特徴的な花
     
ヤナギラン (アカバナ科)
8月 草地
丈は1-1.5mほどで3cmほどの4弁花を茎頂に総状に多数付けます。ここ、湯の丸高原ではとても多く、最盛期は見事。
 
  グンバイヅル (オオバコ科)
7月 礫地 草地 -絶滅危惧2類
茎は地を匍い、節から根を下ろします。葉は円形~卵円形。茎の上部が立ち上がり、総状に花を付けます。花は両脇2片が大きく、先が尖ります。
     
イワインチン (キク科)
9月 乾いた草地 砂礫地
葉は羽状に裂け、裂片は線形で幅1cmほど、葉裏は綿毛が密生して白い。頭花は散房状に付き、舌状花はない。
 
  コウリンカ (キク科)
8月 草地 -絶滅危惧2類
丈は50-60cmほど、頭花は径3-4cm、舌状花が長く、反り返ります。茎葉にはクモ毛があり、基部は茎を抱く。
     
シラネアザミ (キク科)
8-9月 林縁 草地
葉の柄には翼があり、茎の翼に続きます。頭花は赤味を帯びることが多く、片は5-6列に見え、外片が大きく、中片とともに先が長く伸びます。
 
  トウミトウヒレン (キク科)
8-9月 草地
この山域の特定の場所のみで見られるトウヒレン。茎には翼がほとんどなく、葉は下部に集まらない。頭花は片8-9列で先は尾状で斜上します。
     
コマクサ (ケシ科)
7月 礫地
「高山植物の女王」とも言われますが、この花の自生地としてはここは最も容易に行ける場所。東北以北を除き、標高2000mで自生するのは珍しい。
 
  ツルキケマン (ケシ科)
8-9月 明るい林内 -絶滅危惧1B類
秋咲きのケマンソウでナガミノツルキケマンと似ていますが、花色は淡黄色で、果実に種子が2列に並ぶのが違い。苞も大きい。葉は2-3回3出複葉。
     
マツムシソウ (スイカズラ科)
8-9月 草地
高原等で夏の終わりによく見られる花。丈は60-90cmほど、葉は数回羽裂し、最終裂片は線形。花は径4cm、総苞片は線形。
 
  レンゲツツジ (ツツジ科)
5-7月 草原 林縁
花は葉の展開と同時に咲き、花冠径5-8cmと在来のツツジでは最も大きく、5中裂、上側裂片に濃い朱色の斑が見られます。
     
シャジンソウ (マメ科)
6-8月 草地
葉は3-6小葉が車状に付く掌状複葉、花も扇状の頭状花序に付きます。花は長さ12-14mmの蝶形花。萼裂片の先は針状に尖る。
 
  エゾスズラン (ラン科)
7-8月 林内
ここでは歩道沿いなどでよく見られるやや地味なラン。丈は30-60cm、花は総状に20-30個付き、下向きに咲きます。葉は5-7個。