2015年6-7月

 
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※ 日付はいずれも撮影日です。アップは不定期に行っています。
   
7.24 小さな植物の小さなパーツ (2) アリノトウグサ  
アリノトウグサ

ここ2-3年、最近何が不便かというと、老眼で細かいものがよく見えなくなったこと。若い時は両目とも2.0だったのですが、何のことはない遠視だったわけで、今や裸眼だと手を目一杯伸ばしても新聞の文字は全く読めなくなってしまいました。
そういう状態でも、今のカメラは安物だって優秀ですから、ファインダーで調節すればそこそこ見えてそこそこ撮れる・・・でも、被写体は自分で選ばなければいけない・・・そこが最大の問題。
いつでも撮れるとほったらかしにしていたアリノトウグサの花、いざ撮影しようとすると、咲いている状態のものが少ない上に、小さくて咲いてるんだか蕾なんだかよく見えない。3種類持ち歩いているメガネの一番度の強いのかけて、この炎天下、イライラしながら、匍いつくばって探してました。なんとか見つけて撮りましたが・・・4-5年前だったら、もっと簡単に撮っただろうに・・・歳だなあとタメ息が・・・。

アリノトウグサ のページ

   
7.22 小さな植物の小さなパーツ (1) ホザキノミミカキグサ   
ホザキノミミカキグサ

タヌキモの仲間の植物、判らずに迷うことが多いので、おさらいしていたら・・・同属のミミカキグサの仲間の花茎に鱗片状の葉がある・・・ということを知りました。ホントかなと思って今までの写真見返したら・・・あったあった・・・確かにある。でもホザキノミミカキグサは葉が盾状に付く・・・と書かれている・・・「鱗片葉が盾状」なんて意味わからないし、ボケた写真ではちっとも解決しないので、早速見に行きました。

折しもこの日は強風。10cm足らずの丈で1mmに満たないような細い茎に1mm強の鱗片葉・・・風でなびく・・・手で押さえようとしても、他の植物の葉まで一緒になる・・・やっと押さえたって・・・見えないぞ!!!。
2時間近く格闘し、多少ボケてはいますが、何とか「盾状」の意味がわかる写真、撮りました。この努力、哀れんで頂ける方は以下のページ、見てやってください。

ホザキノミミカキグサ のページ

   
7.19 梅雨明けて、秋の気配?  
キツネノマゴ

今年の梅雨はよく降りました。幸い、私のまわりは被害はなかったけれど、西日本はしょっちゅう大雨で大変だったみたいで、お見舞い申し上げます。それに反して、東北は空梅雨、畑はカラカラ。先日の台風が、久々に雨らしい雨だとかで、お米が心配です。
エルニーニョ、飛行機で半日近くかかるような所の海水温がちょっと高いだけなのに、こんなに影響するものかって思ってしまう。理屈はわかってるんだけど・・・。

でも、とにかく梅雨が明けました。これから暑い夏、どんなことが起こるか判らないけれど、夏が終われば秋が来ることだけは確か。難しいこと考えたって我々そこに住む生物たちは身を任せてじっと耐えるしかないわけで、人間だって虫だって植物だって変わりはない。このキツネノマゴはサッサと花を咲かせ始めていました。この花をアップで見ていたら、黄金色の田んぼの光景が頭の中に拡がりました。

キツネノマゴ のページ

   
7.14 君・・・誰・・・?  
サワオトギリと?

至仏山でへろへろになった帰り、眠気を催して、途中の道ばたで車を止めました。が、そこは悲しい性、何かないかとカメラを持って、そのあたりのヤブの中へゴソゴソと・・・。まだ花を付けていないサワオトギリがあったので、葉の明点でも撮っておくかと、何カットか撮影しました。

家に帰って見てみたら・・・エエッ・・・「君・・・誰・・・?」。画面の片隅に写っている程度ならよくあることなのですが、画面の真ん中に、しかも触覚まで入れたら全体の半分の面積をこの虫が占領してました。

もうびっくり・・・、ここまでボケてて、何事もなく家まで帰って来れて、ホントに良かった。

サワオトギリ のページ
(虫のことはわかりません)

   
7.14 猛暑の尾瀬  
オゼソウ

花の写真を始めた頃、最初に手短に始めたのが、白馬、尾瀬、八ヶ岳、上高地。元々が山ヤなもので、ここが一番手っ取り早かったのですが、植物のことを何も知らずに始めたので、撮影が雑。「撮ったぞ!」みたいな写真が多くて、これ見て何が判るんだという写真も・・・。新しい種を探すより、これをなんとしなきゃという気持ちが日に日に大きくなってきました。

一気に解決しようと、白馬に続いて尾瀬に回りましたが・・・折しもこの日は猛烈な暑さ。オマケに、最近お腹の調子がずっと悪くて、こういう時は何も食べないのが一番、尾瀬なら大丈夫と甘く考えていたら、原から至仏の上がりでフラフラに・・・。いやー、シンドかった。
オゼソウも綺麗に咲いてたし、クモイイカリソウも咲き残ってたけれど、早く下りたい・・・ずっとそう思ってました。こういう楽しめない上がり方、しちゃダメですね。

オゼソウ のページ (尾瀬分の更新は7/19頃からの予定)

   
7.12 何しに行ったんだか・・・  
剣・立山

7月に入って毎日雨、それが4-5日途切れるという天気予報に、もうじっとしていられなくなって、年甲斐もなく、久しぶり、白馬日帰りしてきました。 が・・・そろそろお花畑となっているはずの場所は、ごらんの状況。湿性地はおろか、ハイマツ帯まで雪被ってました。

今年、雨が少ないので、雪融けも遅れているみたいです。白馬尻から村営まで、3/4は雪道、残りの2-3割も、昨日雪が融けましたみたいな感じ。これ見たらドッと疲れて、今までこの山、上がりやすいと思っていたのは、咲き乱れる花々に元気づけられてたんだなと実感した次第でした。

せめてこの「春山」の写真、来年の年賀状にでも使おうかと思ってます。今年、7月末頃は一斉に花々が咲きそうで、綺麗かもしれませんね。でも、今月、もう1回行くのはちょっとね・・・。

   
7.8 近所で見つけたヤブムグラ  
ヤブムグラ

ヤブムグラ・・・南関東にのみあると言われる、希少種・・・ですが、地味の極地みたいな植物で、だれも探そうと思わないから「絶滅危惧種」になってるんじゃないか・・・たぶから近所の森にもきっとある・・・そう思ってから3年、案の定、時々出かけるちょっとだけ下草を手入している森で見つけました。

でも、ムグラの仲間は似たり寄ったりで、最初、5月に見つけた時は勿論まだ花はなくて、自信が持てませんでした。そろそろだろうと見に行たら・・・ウーン、咲いてるのかな・・・が第一印象。

蚊取り線香焚いても全く動じないヤブ蚊とも戦いながら、悲しいほど地味なこのムグラ、なんとか撮影してきました。

ヤブムグラ のページ

   
6.24 残念なこと  
トチナイソウ

本州唯一のトチナイソウの咲く山に上ったのは久しぶり。今年は雪融けが早いと聞いていて、終わりかけでも久々に見たいと思っていました。なのに・・・ない!!! 登山道沿いにのぞき込めば見れたはずなのに・・・。あったはずの場所が以前より荒れていたので、後で地元の方に聞けば、数年前に盗掘されたとのこと。とても残念です。

トチナイソウのことをよく知っている方であれば、この植物の盗掘がいかに恐ろしいことかご存じでしょうから、それを承知の悪徳業者か、それを知らない方が集団で出来心でされたのかなと思います。大勢の人が落胆している現状を知って頂き、2度と恥ずかしい過ちを繰り返さぬよう、お願いしたいと思います。

幸い、近くに小さな取り残しがあり、5年か10年後、またあの姿を道沿いから見れる日が来ることを願いたいと思います。

(写真は2010年、在りし日の姿・・・これでほぼ全ての株)

   
6.24~ 東北の楽しみは花だけじゃない  

岩手・青森・秋田と回って花を撮影してきましたが、今回はトラブル続きで、予定した日程をオーバーしてしまいました。27-28日の荒天は予想以上で、八戸で最低気温が9℃、最大風速が街中で18m/sで、ここは高山かと思う状況でした。

岩手県・岩泉の小さな岩山では、藪や岩場に阻まれて思うように動けず、下山が夕暮れ近くになってしまったのですが、下りてきたら数人が車の前に集まっていていました。千葉ナンバーの私がカメラ持って沢に入っていったのを見ていたそうで、クマにでも襲われたのかと思って心配していたそうです。無事でよかったとおっしゃって頂きましたが、見知らぬよそ者の私に気遣って頂き、有り難いやら、申し訳ないやらで、ひたすら恐縮してました。

秋田県・能代では林道の悪路走行が祟って、車の調子がおかしくなってYellow Hatに見て頂いたいたところ、前輪の駆動系に問題があることが判りました。できるだけ早く千葉まで帰りたいと言うと、ディーラーが休みだったのにも関わらず、部品や修理工場までホントに一生懸命手配してくれて、その上に市内のホテルまで紹介してくれて、代車も貸して頂きました。2-3日は覚悟していましたが、翌日夕方までに速攻で修理が終わり、もう感謝でいっぱいでした。

青森では、ご一緒したKさん、Yさん、楽しかったです。Yさんに先に永らくこの場所で探していたムシャリンドウを見つけられたのは悔しかったですが・・・(笑い)
岩手県立博物館のS様にも、長時間、大変お世話になりました。春に頂いた多数の資料共々、感謝申し上げます。

東北は自然も素晴らしいけれど、地元での出会いも素敵で、それも楽しみの1つです。

   
6.20 ハンゲショウが咲きだした  
ハンゲショウ

梅雨時の花・・・といえばアジサイ。でも、アジサイのイメージは園芸種の「紫陽花」。では野草では・・・というと、ツユクサ・・・でもごれは7月から・・・。意外と梅雨のイメージの野草って思い浮かびません。

6月によく見る花・・・というと真っ先に思い浮かべるのはドクダミ。そこら中ドクダミだらけ。私はドクダミのアレルギーなので、ニオイ嗅ぐだけで痒くなりそうで、踏まないように避けて歩いてます。そしてそれが終わる頃に咲くのが同じ仲間のハンゲショウ。ドクダミ科・・・というだけで、私は好きになれません。

そういえば、ドクダミ科は被子植物の中では原始的な植物群。それが今日も幅をきかせているというのは、凄いことだと思いますが、その割りに印象が良くないのは、気の毒???

ハンゲショウ のページ

   
6.18 大人気のイヌヌマトラノオ  
イヌヌマトラノオ

最近はお天気が不安定。朝晴れていたのに、急に雨が降ったり、また晴れたりと、猫の目天気。雨はたいしたことはないので、フラフラしている分には問題ないけれど、写真となると雨粒が付いてしまって、途中からどうにもなりませんでした。

そんな中、イヌヌマトラノオやノジトラノオが咲きだしていました。この群落のうち、まだ数株だけですが、早速・・・ベニシジミが沢山やってきて、数少ない花に群がってました。咲いている株よりベニシジミの数のほうが断然多くて、かなりの競争率。空中でどうしたもんかとウロウロしている蝶もいて、相変わらずの大人気。無事、花にとまれた蝶は、カメラを近づけたくらいでは逃げもせず、羽に触れるほど・・・。クリッとした目で霧中になってミツを吸ってました。よっぽど美味しいんでしょうね。

イヌヌノトラノオ のページ

   
6.16 ショウジョウトンボ  
ショウジョウトンボ

今年は体重が大幅オーバーのままでシーズンに突入し、兎に角、汗をかく量が半端なく多くてたまりません。撮影中にずっと目を見開いていると、目の中に汗が入ってしばしば中断・・・。おでこにタオル巻いたりして対策はしていますが、何せおでこが昔よりだいぶ広くなったもので・・・。

木陰に入って飲み物飲んで一息ついていたら、この真っ赤なトンボも目の前で休んでいました。赤とんぼだ・・・そんなわけないと思って近づいてみたら、ショウジョウトンボのようでした。

この花の少ない季節、こんな鮮やかな色の花はフィールドにはありませんから、とってもよく目立ってました。もう少しで咲くであろうトンボソウも、こんな色だったら大人気になれたでしょうに・・・。

 

   
6.10 ドタバタで コウシンソウ  
コウシンソウ

花の撮影は、撮影そのものより探すのが何倍も大変・・・見つけられれば9割の作業が終わったようなもの。そんな中にあって、絶滅危惧種でありながら国土地理院の1/25,000地形図にこの花の自生地の記載があり、始める前から9割の作業が終わっているようなもの・・・。そう思っていると、いつでも行けるからいいや、1,000mm上がるのも面倒・・・となってしまって、ずっとほったらかしに・・・。

やっと重い腰を上げてその気になったら、梅雨入り。3カ所セットで2日のつもりが、晴れは1日と聞いて、早朝車を飛ばして、午前中で庚申山やっつけて、午後から都賀町と岩船町へ・・・。眠気覚ましいっぱい飲んで、ヘロヘロで日帰りしたら、翌日も晴れ・・・。雨ならばシメシメだったものを、晴れたら前日のドタバタはバカみたいで、さらには、晴れたばかりに妻に伸び放題の庭木の剪定命じられて、仕事もせず1日切ってました。

コウシンソウ のページ

   
6.1 ツボクサ・・・  
ツボクサ

春の花が終わって、花の数もめっきり減ってきました。毎年のことですが、ちょっと気抜けしてフィールドに出るのがちょっと億劫になる時期。昼間は暑いし・・・。普通にある花だと、いつでも撮れるし、何かのついででいいやと思ってしまう。

そんなわけで、いつまでも撮れてなかったのが、この「超」が3つくらいつく地味な花。匍いつくばって、落ち葉どけて、ピンセットで小さな枯れ草取って、ルーペで1株ずつチェックする地味な作業。まだ咲き始めで、咲いている花は少なくて、何十株目かでやっと見つけました。

でも、見つけるまでに集中力を使い果たし、「とりあえず撮ったぞ!」という感じで、早々と切り上げてきました。

ツボクサ のページ