早池峰周辺の地質

総論1-7 8.白馬周辺 9.唐松八方 10.南ア北部 11.富士周辺
12.秩父 13.足尾南東部 16.早池峰周辺 17. 利根川    


北上山地の雄、早池峰山は全山蛇紋岩から成り立っていることはよく知られていますが、非常に古い地層に陥入した「早池峰帯」という構造帯の中にあり、帯状に連なってかなりの拡がりを持っています。

この図は、独立行政法人産業技術総合研究所地質調査総合センターの地質図、及び国土地理院地形図を参考にして、新たに作成しました。

南部北上帯 日本では最も古い地層の1つで、2億5千万~4億年前、南半球の浅瀬だった海が陸地化した地層。海底堆積岩からなります。

北部北上帯 1億5千万年~2億年前の海底表層が陸側プレートと衝突して削られた付加コンプレックスの地層。チャート層が多く見られ、上記地図より北には安家石灰岩帯があります。

早池峰帯 南部北上帯と北部北上帯の間に陥入した付加コンプレックスの地層。両者の中間、2億5千万年~3億年前の地層で、蛇紋岩帯と玄武岩帯、混ざり合ったオリストストームの3つの地層が見られます。蛇紋岩帯は早池峰超苦鉄質帯と呼ばれ、早池峰山はその中に位置しています。

ご注意 地形図と地質図の間に、若干のズレが生じているかもしれません。
また、地質図を簡略化する際に誤りが生じている恐れもありますので、イメージとしてご利用ください