APG 上高地の花

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2018.11.22 更新
■観察範囲

釜トンネル-河童橋-横尾間の園地全域
明神-徳本峠、

■掲載種を観察した時期
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穂高に行くつもりが、小梨で引っかかって上がれなくなったことは数知れず。風景のみならず、川も森も花も、ガツガツ上がるのがバカらしくなるような場所。ケショウヤナギが芽吹きニリンソウで満たされる5月後半や、カラマツが落葉し始めて地面が赤い絨毯になる11月初旬は、私の最も好きな上高地です。

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■ 特徴的な花
ヤマガラシ (アブラナ科)
5-6月 湿った草地
根生葉は灯台羽状に裂け、茎葉は羽状中~深裂で基部は耳状に張り出して茎を抱きます。果実は3-5cmと長く、茎に沿う。
 
  ムシカリ (ガマズミ科 (レンプクソウ科))
6月 林縁など
落葉小高木で丈は5-6mになる。葉は円形~広卵形で咲きがツンと尖り基部は浅い心形。花序は6-14cmで外側に装飾花があります。
     
ノリクラアザミ (キク科)
8-9月 林縁
葉裏が白いアザミ。頭花は枝先に1~数個付き、上~橫向き、総苞は広鐘形、片は6-7裂で開出し、外片と中片は長く伸びた反曲。腺体はない。
 
  ホソバムカシヨモギ (キク科)
8月 河原 -絶滅危惧2類
丈はふつう40-50cm、葉は細く、線形~狭披針形。上部で分枝し、頭花は総状から散房状に付き、総苞長さ6mm、目視できる短い舌状花がある。
     
ニリンソウ (キンポウゲ科)
5月 明るい林内
春の上高地といえば本種。徳沢に至るあちこちに大群落があり、見事。花は多くは2輪。花弁に見える萼片が緑色のものはミドリニリンソウ、よく見かける。
 
  ヤチトリカブト (キンポウゲ科)
8-9月 林縁 林内
葉は3中~深裂で側裂片は2中裂、それ以上はあまり裂けず、最終裂片は細くならない。雄しべは無毛、花柄の毛は開出毛。他にカワチブシがある。
     
カミコウチテンナンショウ (サトイモ科)
5-6月 林内 -絶滅危惧2類
ユモトマムシグサの亜種。葉が展開する前に咲き出します。葉は1つで5小葉で、鳥足状に見えない。花は緑色を帯びず、葉より低い位置で咲きます。
 
  コウシンヤマハッカ (シソ科)
8-9月 林縁
イヌヤマハッカの変種。葉は卵形~狭卵形で、先が長く尖ります。花は総状に付き、下唇が舟形、萼裂片は三角状で鋭頭。
     
フッキソウ (ツゲ科)
4-5月 林内
常緑矮性低木。丈は20-30cmほど。葉は倒卵状ヘラ形。花は総状に付き、花弁も萼もなく、花序の上方に多数の雄花が、下方に少数の雌花が付く。
 
  ホンシャクナゲ (ツツジ科)
5月 落葉樹林内
花の大きなシャクナゲで花冠径4-5cmでふつう7裂、雄しべは14個。葉は革質で葉裏に褐色の軟毛が密生します。
     
シナノナデシコ (ナデシコ科)
8月 山地 河原 礫地
丈は30-40cm、葉は腺状披針形。花は径2cmでシルエットは5角形、花弁の先端のみ浅く鋸歯状に裂けます。
 
  タガソデソウ (ナデシコ科)
5-6月 湿った草地 -絶滅危惧2類
茎は上部では葉腋間が長く伸び、葉は披針形~卵状披針形。花は径2cm、花弁は裂けず、半透明の線が入ります。
     
ズミ (バラ科)
5月 
通称コナシ。長枝の葉はしばしば3-5裂、花は短枝に4-8個付き、径2-4cmで花柱3、蕾の時は赤味を帯びる。なお、小梨平ものは多くは植栽由来。
 
  エゾムラサキ (ムラサキ科)
5月 林内
花は径6-8mmと他のワスレナグサより大きい。萼は深く裂け、裂片は広披針形、毛が多い。園芸種の原種でもあり、誤認されやすい。
     
ヒメヒダボタン (ユキノシタ科)
5月 沢沿いの湿った林内
ヒダボタンの変種。葉に灰色の斑があります。花の萼はやや内向きに直立し、淡緑色、雄しべは8で萼裂片と同長、裂開前の葯は黄色、苞も黄色。
 
  ツバメオモト (ユリ科)
5-6月 針葉樹林内
根生葉がオモトに似るのが由来の名で、長さ15-30cm。葉の中央から花茎を伸ばし、その先に5-15個付き、花被片は1.5cm。