APG 白馬岳高山帯の花 4

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ムシトリスミレ (タヌキモ科)
7月 湿った草地
一見ではスミレ科の植物に似て、根生する葉から柄が伸びて1花を付けます。全体に腺毛が多く、根生葉の葉表にある腺毛で虫を捕らえます。
 
  コケモモ (ツツジ科)
7月 ハイマツの林縁、岩場
常緑矮性低木。葉は長楕円形で革質、光沢があり、全縁に見える。花は3-8個が総状に付き、鐘形で先が4裂。果実は熟すと食べられますが、すっぱい。
     
ツガザクラ (ツツジ科)
7月 岩場
常緑矮性低木。 葉は4-7mmの線形。花は枝先に2-6個付き、長い柄は反曲して下向きに花を付けます。花冠は4-5mmの鐘形で萼と花柄は赤い。
 
  アオノツガザクラ (ツツジ科)
7月 岩場 雪田の隣接地
常緑矮性低木。 葉は8-14mmの線形。花は枝先に4-10個付き、4-5mmのつぼ形で下向きに咲き、黄緑色。花柄や萼に腺毛がある。
     
ミネズオウ (ツツジ科)
7月 岩場
常緑矮性低木。 葉は狭長楕円形で革質、厚みもある。花は枝先に2-5個付き、上向きに咲く。花冠裂片は5裂して斜開します。
 
  ミヤマホツツジ (ツツジ科)
8月 岩場 林縁
1mほどになることもある落葉低木。葉は枝先に集まって付き倒卵形、円頭。花は花序に3-12個付き、緑色を帯び、3裂して裂片は反曲します。
     
キバナシャクナゲ (ツツジ科)
7月 岩場 礫地 ハイマツ帯
高山性のシャクナゲで、花色は淡黄色、花冠径2.5-4cm、5中裂し、上側裂片に黄緑色の斑がある。葉は枝先に集まり、両面無毛。
 
  ハクサンシャクナゲ (ツツジ科)
7月
亜高山性、高山性のシャクナゲで亜高山帯では3m近くなる。花は枝先に5-15個付き、花冠径3-6cm、若い株ほど色は鮮やか。葉裏に褐色の毛がある。
     
シコタンハコベ (ナデシコ科)
7-8月 岩場 -絶滅危惧2類
マット状に広がります。葉は長卵形~卵形、厚みがあって青白い。花は径15-20mm、花弁は2深裂します。裂開前の葯は明るい朱色。
 
  イワツメクサ (ナデシコ科)
7-9月 草地
葉はほぼ線形で2-3cmほどあり、明るい緑色。花は径2cm、花弁は萼片より長く、2深裂します。

     
タカネツメクサ (ナデシコ科)
7-8月 岩場 礫地
マット状に広がります。葉は針形で8-15mm、基部に少し毛があるか、無毛。花は花茎に1つ付き、花弁はふつう7-9mm。
 
  ミヤマツメクサ (ナデシコ科)
7-8月 岩場 砂礫地
タカネツメクサととてもよく似てマット状に拡がります。葉に3脈があつて縁毛があり、花弁に透明線があるのが違い。
     
タカネミミナグサ (ナデシコ科)
7-8月 砂礫地 -絶滅危惧2類-
葉は長卵形~披針形で1脈があり、縁毛が見られます。花弁1/2-1/3まで2裂、萼の縁がやや膜質。近年、オオバナノミミナグサに含める考えがある。
 
  クモマミミナグサ (ナデシコ科)
7-8月 蛇紋岩地、石灰岩地等
ミヤマミミナグサの変異で花弁が1回しか裂けないもの花弁は1/3まで裂ける。茎が暗紫色を帯びることが多く、葉の色も濃い緑色を帯びます。
     
タカネナデシコ (ナデシコ科)
7-8月 礫地
花は径4-5cm、爪部は細くて花弁間の隙間が広く、苞が2対ある。よく似たエゾカワラナデシコは爪部の幅が少し広く、カワラナデシコは苞が3-4対。
 
  コウメバチソウ (ニシキギ科) 
8-9月 湿った草地
ウメバチソウの高山性変異。仮雄しべが7-11裂するのが特徴。低地で見られる基準種のウメバチソウは12-22裂。
     
エゾシオガマ (ハマウツボ科)
7-8月 草地
クリーム色のシオガマ。葉は互生し、三角状の披針形で縁に重鋸歯がある。花は90度回転して橫向きに付き、上唇は尖り下唇は碗状。
 
  エゾヨツバシオガマ (ハマウツボ科)
7-8月 草地
葉は3-6輪生し、羽状深裂します。花は概ね4つずつ数段付き、萼から出たところで花冠は折れ曲がります。上唇の先端は嘴状ですが、やや短い。
     
タカネシオガマ (ハマウツボ科)
7月 砂礫地
葉は3-6枚が輪生し、羽状深裂、裂片に鋸歯が見られます。花の上唇の先端は尖らず、下唇は3深裂、中央裂片がやや小さい。
 
  ミヤマシオガマ (ハマウツボ科)
7月 砂礫地
葉は寝際に多く付き、羽状に全裂、更に羽状に深裂します。茎葉は小さい。花はタカネシオガマに似ていますが、下唇中央裂片は明らかに小さい。
     
ミヤマコゴメグサ/ヒナコゴメグサ (ハマウツボ科)
8月 乾いた草地
葉は狭倒卵形、円頭~鈍頭、茎に下向きの毛があります。花は葯1cm。萼が反曲し葉先が丸まるものはヒナコゴメグサと呼ばれ、しばしば見られる。
 
  ミヤマダイコンソウ (バラ科)
7月 砂礫地
根生する葉が大きく、円心形の単葉にも見えますが、側小葉が極端に小さい羽状複葉。花は径2-2.5cm、復学片が小さい。
     
ミヤマキンバイ (バラ科)
7-8月 砂礫地 草地
高山ではおなじみの植物の1つ。丈は~20cm、葉は3小葉で小葉は倒卵形光沢があって革質。花は径2cm、先端が少し凹みます。
 
  タテヤマキンバイ (バラ科)
7月 砂礫地
矮性低木ですが、到底木本には見えない。花はふつう5数性で花弁がごく小さくて萼片の内側の模様のように見える。葉は3小葉で柄が長い。
     
チングルマ (バラ科)
7-8月 砂礫地
代表的な高山植物の1つですが、矮性低木です。葉は羽状複葉、花は2-3cm。紡錘型の果実に長い毛があり、全体が車状にやや巻く姿もよく知られる。
 
  チョウノスケソウ (バラ科)
7-8月 岩場 礫地
こちらも落葉性の低木で岩を覆うように拡がります。葉は運動靴の靴跡のような姿で葉裏は白い。花は径2-2.5cm、花弁は8-9個。