APG 秋の田んぼ 3

 
秋3
■ ピンク・赤系の花  
ミゾカクシ (キキョウ科) 

丈は10-15cm、茎を匍わせて拡がり、葉は披針形~広線形。花の形がとてもユニークなので、他と見間違うことはありません。

場所 : 田、畦、休耕田
トキワハゼ (サギゴケ科) 

花は1cmほどでサギゴケより小さく、アゼナなどより大きい。花は上唇は紫色、下唇はごく淡い紫色で、中央裂片の基部付近に黄色い斑が2つと赤紫の斑が複数見られます。公園などでもよく見かけます。春にも咲く。

場所 : 田のまわり
アゼナ (アゼナ科) 

丈は10-15cm、全縁で光沢のある葉は楕円形~卵円形で、平行脈が目立ちます。花冠は6mmほどで外側は紫色、内側はかなり白っぽく、斑はほとんど気づけません。

場所 : 田、畦、休耕田
同じ所で見られる類似種 : アメリカアゼナタケトアゼナ
キクモ (オオバコ科) 

水上に出ている葉は羽状に深裂して輪生状に5-8枚付き、その葉腋にピンク色の3-4mmの花を疎らに付けます。水中には閉鎖花が付きます。よく似たコキクモは東日本では群馬県でしか見られない。

場所 : 田、休耕田
特定地域で見られる類似種 : コキクモ(北関東)
アブノメ (オオバコ科)

全体が棒状で葉は対生で小さく、あまり分岐しません。花は4-5mmの唇形花で、上部の葉腋から柄を伸ばして1つずつ付きます。下部では無柄の閉鎖花のことが多い。農薬があまり使われない耕作されている田んぼで見られます。

場所 : 田
キツネノマゴ (キツネノマゴ科) 

丈は10-40cm程度、茎頂に5mmほどの唇形花を穂状に付けますが、一度に咲く花数は数輪程度です。葉は対生で卵形~長楕円形。

場所 : 田のまわり
キカシグサ (ミソハギ科)

丈は10-15cmほどの小さな植物。2mmほどの花が葉腋に付きますが、白い花弁はごく小さく目立たず、代わりに先の尖った赤い萼のほうが目立ちます。葉は倒卵状楕円形で対生。

場所 : 田、休耕田
類似 : アメリカキカシグサ
ミソハギ (ミソハギ科)

丈が1mほどになり、ピンク色の花を多数付けます。北日本などでは休耕田一面に咲いている姿も見られます。対生する葉が交互に90度クロス(十字対生)するのがこの科の特徴です。萼に毛のあるエゾミソハギと一緒に見られることもあります。

場所 : 休耕田、田のまわり
同じ所で見られる類似種 : エゾミソハギ
アカバナ (アカバナ科) 

丈は30-70cm、葉腋から柄を伸ばして1cmほどのピンク色の花を付けます。花は花冠4裂、裂片の先端が更に浅く2裂します。花柱の柱頭は太い棍棒状でよく目立ちます。葉は披針形で晩秋には真っ赤に紅葉します。

場所 : 休耕田、田のまわり
特定地域で見られる類似種 : ノダアカバナ(南関東)
ツリフネソウ (ツリフネソウ科)

水路脇などでよく群生します。上部の葉腋から長い柄が伸び、短い総状に花が垂れ下がります。花の後部にはくるっと丸まった長い距があります。

場所 : 水路脇、休耕田
特定地域で見られる類似種 : ワタラセツリフネソウ(北関東)