2015年3月

 
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※ 日付はいずれも撮影日です。アップは不定期に行っています。
   
3.30 常識への挑戦は徒労に終わる  
ミドリハコベ

ミドリハコベとコハコベは外観では区別できない・・・という常識、なんとか突破口はないものかと、3月はずっと片っ端から見て歩いてました。

茎の色では判断できないことは判っていましたので、それ以外で区別する方法を探りました。葉の大きく茎が太いものはミドリハコベ・・・で見分けると、ほぼ間違いない・・・と思いかけていたら、左の株が現れました。森の中に結構沢山あって、葉が小さい、茎が細く赤い・・・自信を持ってコハコベと思っていたら・・・雄しべ8-9本。まさか・・・と思って果実を持ち帰り、種子を見たらミドリハコベ。

今の所、コハコベで上部の葉が大きくなるものが見つかっていないだけで、他はどちらもみな同じ変化の幅。上部の葉が大きいコハコベもどこかにあるのではないかと思えてきました。

ミドリハコベ のページ

   
3.28 ヒナワチガイソウ  
ヒナワチガイソウ

「絶滅危惧種」なのですが、市内で見られるもので、毎年のように出かけて見に行くのがこの時期の定番。先週、蕾が上がっていたので、例年どおりかと思って出かけましたが・・・。

花がなかなか見つからない。そもそも、この時期の丈はせいぜい4-5cmで花は完全に開けば7-8mmですが、咲き始めは、柄が伸びていないから葉より低い位置で咲く。だから咲いているかどうか、パッと見ただけではよく分からない。しかも今頃はイネ科雑草とよく似ていて、目を皿のようにして探しました。

2株だけ咲いていて、2株、咲く寸前でした。あとはみんなまだ蕾か、蕾も上がっていないものばかり。まだ小さすぎるので、もうちょっと咲く頃にもう1度来ようと思いました。

ヒナワチガイソウ のページ

   
3.27 ノウルシの季節  
ノウルシ

この季節、あたり一面黄色に染める花と言えば、千葉の住人としては県花の菜の花。近年人気の小湊鐵道沿線に行けば、桜と菜の花のコラボレーション、それにあのレトロな電車を入れて撮るのが定番になっていて、ご近所のカメラ好きの皆さんは、みんなそっちに行ってます。28日は沿線は大混雑必至。電車に載らないで、みんな車だから・・・。私が花好きだということで、好意で誘って頂いたのですが、断るのに四苦八苦しました。ちょっと違うとは言えなかった・・・。

このノウルシの撮影地も、土手に桜が沢山植わっていて、何年か前、ちょうど桜の見頃な時期に訪れました。綺麗でしたが、ちょっとノウルシが大きくなりすぎてた。今年はまだ丈が20cmくらい、苞葉の黄色も少し控えめで、やっぱり春の花は淡く小さいほうが可愛らしくていいなと感じました。桜は数輪がほころび始めていました。

ノウルシ のページ

   
3.25 ネコノメソウを求めて・・・  
ムカゴネコノメ

今まで真面目に撮影していなかったネコノメソウ。全部撮り直そうと思っていましたが、近所には1つもない。ネコノメソウで苦労するのは、日本広しといえども千葉県人くらいなもの。なにしろ、一番高いところが400mくらいしかない山ナシ県。房総の山の中には多少はあるだろうけれど、そんなところ探すくらいだったら隣県行けばどこにでもある、よっぽど手っ取り早い。

そんなわけで、知人が「そんなものいっぱいあるよ」という筑波山麓へ。1か所いっただけで、5種、いとも簡単に見つかり、あっという間に終了。なんでこんな植物撮影するのに、往復5時間もかけてこなければいけないんだと、悲しくなりました。

そういえば、少し前、近所のビオトープにふつうのネコノメソウ、誰かがこっそり植えたけど付かなかったなって思い出しました。

ムカゴネコノメ のページ

   
3.23 すみれの季節 (タチツボスミレ)  
タチツボスミレ

本日、東京はサクラの開花が発表されました。千葉はまだみたいですが、家のスモモが咲き始めました。この木、例年桜の開花の1-2日前に咲き始めるので、きっと明日あたりが開花でしょう。いよいよ春本番です。

申し合わせたように、タチツボスミレがあちこちで咲き始めています。私の一番好きなスミレは花も姿も端正なニオイタチツボスミレなんですが、いっぱい咲いて春を一番華やかに演出してくれるのは、やはり定番のこれ。春だなーって感じです。

エリア内でまだ見ぬスミレ(品種を除く)はあと6つ、アイヌタチツボ、ナガバタチツボ、ホコバ、シナノ、アワガタケ、フチゲオオバキスミレ・・・。このうち、今年は3つくらい見てみたいなと思っています。

タチツボスミレ のページ

   
3.22 アマナ咲く  
アマナ

アマナがポツポツと・・・まだ4-5株だけですが、咲き出しました。

この花、花としては決して小さくはなく、径3cmくらいあると思いますが、ホントに見つけづらい。同じような姿のインフィニオン(ハナニラ)などは、遠目にもすぐ判るのに、こちらは近寄っても判らない。まだ咲き始めなので、1回目を離すと、どこだか判らなくなる。たぶん、光の反射率と、葉が目立たず花が白地に赤いラインなので、枯れ草や落ち葉に完全に溶け込んでしまうからだと思いますが、オシャレして気づかれないのは気の毒にも思えてしまいます。

枯れ草に紛れないように撮影しようとアングルを寝かせて開放したら、こんな冗談みたいな写真になってしまいました。過ぎたるは及ばざるがごとし、やり過ぎた・・・。

アマナ のページ

   
3.21 お彼岸にヒガンマムシグサ  
ヒガンマムシグサ

今日はお彼岸・・・だからというわけではないのですが、今年初めてヒガンマムシグサを見ました。まだ葉も全く出ていなくて、ただの棒の先に花をつけているような感じでした。

でもよく考えてみると「彼岸」に「まむし」というネーミングというのはご先祖様に失礼な印象。せっかく花のパーツに「仏炎苞」と名があるのですから、もうちょっとお彼岸らしい名が付いていたらと思いました。秋の彼岸は「彼岸花」があって、お墓のまわりに植えられたりしているので、こちらも「卒塔婆草」くらい付けたら、この時期、葉がなくて棒だけのこの植物とイメージピッタリ。でもこれも辛気くさいかも・・・。

そういえば、ヒガンバナもこの花も、彼岸の時期には葉がない・・・偶然ですが何か意味ありげ。

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3.20 コタネツケバナ探しの顛末  
コタネツケバナ

最近になって、コタネツケバナという種が身近にあることを知り、機会があるごとに近所を探して回っていました。でも、湿った所にあるのか、乾いた所にあるのか、それすらよくわからず、灌水のよる影響云々という文献を見て、たぶん田んぼだろうと勝手に思いこんでいました。

ところが、田んぼのタネツケバナは、今年春先に雨が多いせいか、水に浸かることが多くて根生葉があったりなかったり・・・。そうだと思えばそう見えるものがいっぱい。さすがの私も「怪しい」と思ってました。

4月になったらわかるだろうと、棚上げにしようと思って、お散歩はやめて妻と庭の草取りをしていたら・・・。あれ、これじゃないのということに・・・。身近って、ホントに身近だったというお話でした。

コタネツケバナ のページ

   
3.18 念願のハナネコノメ  
ハナネコノメ

冬の間、家でヌクヌクしているとどんどん出不精になります。3月になると、出かけようと思えばなんとかなるのですが、仕事が・・・とか、寒そうだ・・・とか、いろいろ難癖付けてしまいます。

そんなわけで、ハナネコノメ、本当の花の季節は毎年逃してしまってました。今年も1週間ほどグズグズしたのでダメだろうなと思って出かけたら・・・なんとかギリギリで間に合ったみたいでした。

ご一緒にいらした方が、「ちょっと遅くて残念でしたね」と言われて、「そうですね」と見栄張って答えましたが、今までのこと考えたら、文句なし。やっぱり群生して咲いているととっても可愛らしくて綺麗でした。

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3.16 アズマイチゲ 咲いた  
オクノアズマイチゲ

今年も無事に花を付けてくれました。

なにしろ、住宅街からさほど離れていない林の中。10m四方くらいに群生しているのですが、ほとんど気づかれないのが不思議です。それに、不法投棄が絶えなくて、2-3年前などはもう少しで自生地がゴミに埋まってしまうところでした。もっとも、そんな人目に付かない忘れられたような場所だから残っているのかも知れません。

まだ咲き始めで十数輪しか咲いていませんでしたので、あと10日くらいは楽しめそうです。

オクノアズマイチゲ のページ

 

   
3.14 ツクシ  
ツクシ

毎年この時期の定番・・・です。

ツクシで思い出すのが、10年ほど前、裏磐梯でツクシの佃煮にチャレンジしたこと。そのあたりに沢山あって、妻が子供の頃、食べたことがあると言いだし、じゃ、作って見ようということになりました。

鞘の部分は固そうなので剥いて、残りを醤油と酒と砂糖、それにちょっとだけ生姜を入れてグツグツと水気がなくなるまで煮てみました。何となくそれっぽいものが出来たので、大成功・・・と思ったのですが・・・。

胞子のザラザラした舌触りがどうもお気に召さなくて、今ひとつでした。作り方を間違えたのかもしれませんが、茎の部分も何の味もなくてその気になれず、あれ以来、ツクシはチャレンジしてません。

   
3.13 アオイスミレ 咲いた  
アオイスミレ

アオイスミレが咲き始めました。いよいよ春の幕開けです。

ヒメオドリコソウとオオイヌノフグリは全盛期、そこら中でお花畑になっています。イチリンソウもニリンソウも芽吹いてました。ツクシも沢山顔を出してました。フキノトウも沢山出ていて、摘んで今晩食べました。

庭の草が急に伸び始めて、今年初めて草取りしました。自宅のスモモも花芽が膨らんできました。サクラより2-3日早く咲き出すはずです。
今年はじめて初めて蝶を見ました。田んぼではヒキガエルが雌を巡って大騒ぎしてました。

カエルも蝶も植物も・・・そして人も、春はみんなが待ってた季節。

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3.10 東日本大震災に思う  

このサイトを立ち上げたのは2012年2月ですが、本当は2011年3月末の予定で「関東甲信越の花たち」で準備しておりました。あの震災は立ち上げ直前に起こりました。

被災地の状況をテレビで見て、動揺してサイト立ち上げどころではなくなりました。何かしなきゃとは思いましたが、あまりの惨状に自分に何が出来るんだろうと、躊躇してしまいました。何も出来ないなら、物見遊山のようになってしまうので申し訳ないとか言い訳してました。そんな中、子供達は躊躇なく、高校、大学の友人らと共にたびたび被災地に出向いて行きました。

6月になって子供達に肩を押されるようにやっと被災地に赴き、つぶさに状況を見てきました。だいぶ片付いていましたが、悲惨という言葉を遙かに超えて圧倒されました。地震災害の多いこの国に住む私達全員の宿命の光景なんだとも写りました。
人のいない八幡平、八甲田にも驚きました。南蔵王では人に会わない分、1日でクマに2回も出合いました。幼い子供を連れてよく遊んだ裏磐梯も、無人の町のようでした。・・・どうせ私には何も出来ないから、せめて東北にいっぱい行こう・・・そんなわけで「東北と・・・」が付け加わりました。

震災以来、北東北へは19回出かけています。滞在日数は3カ月近くになります。月1回、青森往復16時間の運転は楽ではないです。それに数多くの種を撮影するという意味では決して良いチョイスではありません。青森で苦労して探すよりも北海道に行けば、もっと簡単に沢山見られることもわかってます。が、被災されてなお、この地域の持つ独特の暖かみに多く接することができ、最近は第2の故郷のような感覚になり、楽しんでます。

高齢者の多いこの地域の復興は容易ではないと思います。が、少なくとも肉親を亡くされた皆様が心の安らぎを取り戻し、被災された皆様がより多くの幸せを感じられる日々が訪れますよう、心から祈念申し上げます。

   
3.7 ダマされた その2・・・コハコベ  
コハコベ

写真のもの、ミドリハコベ、コハコベ、どちらでしょうか・・・。

パッと見ではミドリハコベ・・・だと思いましたが、念のため・・・雄しべを数えたら全部3-4本、あれ、コハコベ? でも、雄しべでもダマされたことがあるので、念のためと思って出来たての若い果実を持ち帰りました。・・・で、結論はやっぱりコハコベ。3月下旬ならわかるけど、この時期にこの姿はないでしょう。しかも、すぐ側にはコハコベらしい姿のコハコベもあったのに・・・。

結論・・・コハコベはミドリハコベのふりするオレオレ詐欺師みたいなもの。でも、左の写真、ミドリハコベって言っても誰も疑わないと思うけど、今度は私が詐欺師になる・・・しょっちゅう間違えているから今更だけれど・・・。

コハコベ のページ

   
3.6 ダマされた その1・・・トウダイグサ  
トウダイグサ

咲いているのは外来種とナズナとホトケノザ・・・トウダイグサはどのくらいになったかな・・・と思って覗いてみたら・・・しっかり咲いてました。

まだ茎は10cmくらい、立ちあがらずに地を匍っているような状態で、とても咲いているようには見えなかったのですが、レンズを向けたらびっくり。他の株も覗いてみたら、みんなチラホラ咲き出していました。こんなに早く咲き出していたのですね。

でも1mも離れたら咲いているなんて全く判らない、2m離れたら、トウダイグサがあることも気がつけない、「どーこーかで春が生まれーてる」のどこかを見つけた気分でした。

トウダイグサ のページ

 

   
3.5 アオイスミレ 準備完了  
アオイスミレ

昔は「雨降ったら長靴履いて会社に通うのか」と思うような所に建て売り住宅が建ったりして、あちこち虫食いのように住宅開発されていましたが、ここ10年くらいはパッタリ。気づけば近所は爺さん婆さんばかり・・・そういう私も・・・。おかげでうちの娘は可愛い綺麗だと言われ・・・そりゃそうでしょう、若いんだから婆さんよりは可愛い。

そんな取り残された所にたった1カ所、たった数株、アオイスミレの咲く所があります。毎年、咲く前に探そうと試みるのですが、まわりに目印になるものが何もなくて、なかなか見つけられませんでした。

半分被っていた落ち葉をそっとどけると3cmほど・・・他の植物の成長に比して、思いの外蕾が大きくなっていて、もう3-4日で訪れる春を見つけました。

アオイスミレ のページ

   
3.4 外来種のおかげ  
ヒメオドリコソウとオオイヌノフグリ

とかく嫌われがちな外来種。在来種を駆逐したり、普段は悪さばかりが目立ちますが・・・

この時期、待ちわびる春を彩ってくれているのは、圧倒的に外来種。ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、フラサバソウ、ミチタネツケバナ、セイヨウタンポポ・・・彼等は大陸育ちで寒さに強いから、島国でヌクヌク育った在来種より強い。やっぱり、島であることは、天然の要塞である海に囲まれているわけだから、絶えず生存競争に晒されている大陸の植物から見たら「おぼっちゃま」なのかも・・・。「寒いよ-」「ばかやろ、甘えんじゃねーよ」 といったところでしょうか・・・。

ともかく、彼等強い外来種のおかげで、3月の田んぼまわりは1年で一番手彩り鮮やか。もうすっかり日本の風景に馴染んでいるので、いなくなっちたら絶対に寂しいですね。

ヒメオドリコソウ のページ

   
3.2 2015年シーズンの再開準備に入りました  

 3月になりましたので、2015年の再開の準備に入りました。
この4ヶ月、いろいろあってずっと家におりましたので、太ってしまい、なんと+7kg・・・どうしましょう。
とりあえず、田んぼまわりを3-4km歩き回ってきましたが、これだけで疲れてしまって、帰ってPCに向かっていたら、いつの間にか寝てしまいました。
さすがの千葉も今年は春がちょっと遅いです。ホトケノザもまだ咲いている所は少なく、セイヨウタンポポは2-3散見しただけでした。
今年は普通に見られる山地性の植物をもう1回、きちんと撮り直したいと思っています。お見苦しい写真が沢山あるのと、撮影当時、知識不足から撮影ポイントを外してしまっているものが多いので、恥ずかしい状況を早く消し去りたいです。それと、ちょっと小バカにしていた外来種、ちゃんと勉強したいと思うようになりました。
同じ人間のやることなので、昨年からそれほど進歩はしないと思いますが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。