2020年7月

 
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※ アップは不定期です。数日分纏めてアップすることもあります。

7.31 マルバノサワトウガラシ  

見つけたのは7/20、ススヤアカバナの自生エリアを調べている時でした。その日は大雨の後で大部分が水没し、花も1つも確認出来なかったのですが、まさか・・・と何度も確認してしまいました。

38府県にあって37府県で絶滅危惧という絶滅危惧の象徴のような植物・・・というか、あるところにはあるんだろうけど、なかなか見つけられない植物と言ったほうがいいかもしれない。水生植物は花も小さかったり、地味だったり、目立たなかったり・・・。そもそも長靴履いて泥沼歩かないと行けないし、ズボンに泥ははねるし、時々おしり濡らすし・・・。
でも、こいうい田んぼは丁寧に耕作し、大事に守ってきたんだろうなと思う。私は放棄されたから気づけたのですが、農家の方は荒れていく様を見るのは辛いと思う。

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7.30 オオバナミズキンバイ  
オオバナミズキンバイ

特定外来生物のオオバナミズキンバイ、インターネット等で見るとミズキンバイそっくりみたいなので、花が咲いている実物を見ようと、千葉県北の手賀沼に出かけました。
車を降りて橋に立つと・・・少し沖にドーンと拡がる大群落。ナガエツルノゲイトウほどではないけれど、黄色い花が群れていて、水上のお花畑が展開してる。不謹慎だけど「とっても見事」・・・。

近づいてみると、なるほどよく似てる。かつて撮影したミズキンバイ、まさかオオバナミズキンバイじゃないよな・・・って心配になったほど。しかし、こんなによく似てるのに、かたや絶滅危惧で大事にされ、かたや特定外来生物で抜去される運命って、なんか生まれや育ちで差別してるみたいだなって思ってしまいました。

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7.29 トウゴクヘラオモダカ  
トウゴクヘラオモダカ

植物園では見たことがあるのですが、一度自生で見たいとずっと思っていました。千葉県内にもあるとは聞いていましたが、開発などで失われていることが多いのであまり当てにはせず、 北関東に行くついでに探したりしていましたが、一度も出会えず・・・。

家から車でそう遠くもない休耕田、何かないかなと長靴履いてフラフラ歩いていると、何か違和感のあるヘラオモダカが・・・。あれ、花が大きい、近づくと、葉もちょっと変だ・・・よく見ると・・・一番下の枝が2つ・・・トウゴクだ・・・ホントかよ・・・となりました。知ってること総動員して確認、それでもまた「思い込み」かもしれないから、全部細かく写真撮って・・・。

まさか千葉県内で本種に会えるとは・・・嬉しいです。

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7.28 タコノアシ  
タコノアシ

近所の休耕田ではやくもタコノアシが咲き始めました。7月に見たのは初めてかもしれない。

田んぼ雑草は今年、雨が多くて大喜び状態みたいです。みんな成長が早い。姿も綺麗だし株も立派。ただ、田んぼに水が多くって、探し歩くのは厄介。長靴は履いてますが、例年より草丈が高いので小さな水路が見えなくてズボスボ・・・なんて事も。この日も見事に落っこちて、長靴の中まで水浸し。

湧き水で靴下と足と長靴洗ってたら、周囲ではキツネノマゴも咲き出していました。

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7.27 アブノメ  
アブノメ

本種のような水生植物、特に希少というわけではないとおもいますが、地味で泥沼のようになった休耕田をズフズフ入らないとなかなか見つけられません。だから、今まで撮影した写真はみんな同じ場所。

今回久々に新しい場所、見つけました。そこは今年から休耕した田んぼ。まだイネが生き残っていました。綺麗な湧き水で全体が覆われていて、キクモがいっぱい、透明な水底では閉鎖花を付けたミゾハコベが綺麗に見えました。優しく大切に管理してきた田んぼだったみたいです。

でもまわりの田んぼはもうアシが茂った藪状態。あと数年したらああなってしまうと思うと、ちょっと悲しくなりました。

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7.24 オニユリ  
オニユリ

判っている植物はどうしても観察が雑になります。

湿原に行けばどこにでもあるコオニユリ、海岸近くでムカゴが付いていたらオニユリ。見分けるのは簡単、それだけ覚えてればいい。だから、それ以外はよく知らない。

いつかちゃんと撮影しておこうとは思っていましたが、「いつか」は無期限に先延ばされてとうとう今日まで、ほったらかしにしました。先週やっと思重い腰あげて出かけたら未開花、今日はお天気悪かったので、他に行けず、じゃ・・・となりました。

今日の観察で1つお利口になったのは・・・花被片の褐色の斑は一部が柄のある突起状になるということ。そういえば、ヤマユリもそうだったような・・・。あの斑って、虫の足台?

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7.21 ヨウシュチョウセンアサガオ  
ヨウシュチョウセンアサガオ

本種の近縁であるチョウセンアサガオは、「華岡青洲の妻」でも知られた植物。曼陀羅華(まんだらけ)の名で登場します。

18世紀末、西洋医学を学んだ紀州の医師・華岡青洲は「通仙散」と呼ばれる曼陀羅華の果実と草烏頭(そううず=トリカブト)を主成分とした麻酔薬を開発するのですが、その過程で、妻を実験台にして失明させてしまうという実話。

写真のイボイボが付いているのか果実、ちょっと触るの怖い。トリカブトはよく触ってるのであまり気になりませんが、本種はよく判らないので、観察のあと、ウエットティッシュでよく手を拭きました。失明したら写真撮れなくなっちゃう。

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7.20 ススヤアカバナ  
ススヤアカバナ

2013年に千葉県内で初めて確認して報告して以来、何か愛着があって、見つけるたび嬉しくなってました。

当時から、風の通り道、渡り鳥の通り道である千葉-鹿島灘間に分布しているのではないかと考えていましたが、遠出できないこのタイミングに検証してみようと思いました。
その結果・・・千葉市4地区、四街道市5地区、佐倉市2地区、成田市1地区、印西市1地区、栄町2地区で自生が確認出来ました。

意外と千葉・四街道の市街地に近いところが多く見つかったのですが、この植物はアシの茂る前の休耕田が好きなので、新たな休耕田が毎年のように生じるこれらの地域が必然的に多くなったようです。

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7.19 シマナガバヤブマオ <暫定>  
シマナガバヤブマオ

昨年晩秋、用水路の縁に違和感のあるヤブマオを見つけましたが、花期の確認のため、再び訪れました。

シマナガバヤブマオ・・・ナガバヤブマオとハマヤブマオの交雑種で、伊豆諸島と千葉県南部にある種なのですが、どうもそれじゃないのか・・・と思って地元のよく知る人に相談・・・違うんじゃないの・・・とつれない返事。

でも、少し長細い葉、葉裏の毛が少ない・・・他に思い当たらない。で、初志貫徹でシマ・・・としました。でも、見て頂く方に迷惑になるので<暫定>を付け加えましたが・・・。

果たして何でしょう。ご存じの方教えてください。「間違ってるよ-」は大歓迎です。

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7.18 ハマクマツヅラ  
ハマクマツヅラ

ここのもの、ずっとアレチハナガサだと思っていました。

最近、ハマクマツヅラという帰化植物があるのを知りました。アレチハナガサとものすごくよく似ているこの植物、最初に咲く花が少し離れて付くとか、萼裂片が尖鋭頭にならないとか、茎の毛が少ないとか、わかりやすいビシッとした特徴なくて、しかも肉眼ではわかりにくい。少し探してみたのですが、そうかなと思ってマクロで撮影して家でチェツク。でも、みんな違う。

ほとんど諦めかけていたのですが、昨年まで撮影したアレチハナガサをチェックし直したら・・・市内のある場所で撮影したものが、どうもそれクサイ。早速確認に出かけました。もうほとんど終わりかけでしたが、なんとか咲いているものを探して撮影・・・無事本種と確認しました。

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7.17 イヌホオズキ  
イヌホオズキ

花が白くて大きいのがイヌホオズキ、紫色を帯びて少し小さいのが外来のアメリカイヌホオズキ・・・ってずっと思い込んでいて、昨年までそのように掲載していました。

でも、近所にあるイヌホオズキと思っていたものはみんな外来のオオイヌホオズキ・・・と気づいて、じゃ、イヌホオズキは・・・と探したら、なかなか見つからない。葉裏の毛がごく少ないかない、茎が紫色を帯びる・・・。

近所で探すのを諦め、湾岸の小さな漁港でやっと見つかりました。こんなものも、外来種に押されて在来種は少なくなりつつあるようです。交雑してしまっているのかもしれないとも思いました。

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7.16 シロバナサクラタデ  
シロバナサクラタデ

見た瞬間・・・えー!と思いました。もう満開状態。まだ7月半ばなのに・・・。

ここは南房の海岸に近い田んぼ、来た目的は、この当たりに外来種のホソバヒメミソハギが沢山あったのを以前見たので、ここなら開花前の小さな姿でも見間違えないだろうと思ったからなのですが、肝心のものは見つからず・・・除草剤で一網打尽にされちゃったみたいです。
このクソ暑い中、外来種が無駄足なんてシャレにもならないと思っていた矢先、この花を見つけました。

今まで花を見たのは9-11月。南房は多くは10月中旬以降・・・。今年は雨が多いせいかも・・・。おかげで気分は少し良くなりました。

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植物観察もなかなか思うに任せず、イライラしているのは私だけではないかと思います。
今年、県外は必要最小限にせざるを得ないと思いますが、これをプラスに捉えて、県内の植物をじっくり見てみたいと思っています。
暑さに弱い私は、7-8月は「涼しい所」に行くか「自宅でクーラー」の2者選択しかしてこなかったので、今年はちょっと頑張ってみるか・・・と思っています。
勝手ながら、「私にとっての新発見」なので、面白い内容にはならないかもしれませんが、お暇な時にでもご笑覧ください。