2018.11.17 更新
■観察範囲 館山市、大房岬以南の南房総市、旧・江見町
■その他 2-3月のお花摘みシーズン、7-8月の海水浴シーズンの土日は館山自動車道や市内の道路が混雑することがあります。 |
千葉県は山がない代わりに海岸線が長く、沖で暖流と寒流が交わるために気温の地域差が大きいのですが、館山は沖の黒潮の影響で東京湾岸の千葉市内や寒流の影響を受ける銚子などと比べてかなり温暖です。間近に伊豆大島が望め、伊豆諸島の植物も見ることが出来ます。近年、温暖化の影響なのか、台風等で高波を受けることが多く、海岸草地は縮小傾向にあります。
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■ 特徴的な花
ソナレムグラ (アカネ科) 7-9月 岩場 丈は10cm程度で全草無毛、葉は対生し、多肉で光沢があり円頭。花は葉腋に付き、径2-3mmで花冠は4裂、喉部は毛で塞がれています。 |
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イヌノフグリ (オオバコ科) 3-4月 道ばた 石垣 礫地 -絶滅危惧2類- オオイヌノフグリに比べて花の葉も小さく、花数も少なく葉もややまばら。茎は根元で分枝し、放射状に匍い、先端部以外ほとんど立ち上がらない。 |
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クマノギク (キク科) 9-10月 塩性地 茎の上部が斜上して立ち上がり、上部の葉腋に径2cmほどの頭花を1花ずつ付けます。葉は長楕円形で低鋸歯が2-3対ある。 |
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イガアザミ (キク科) 8-10月 草地 林縁 タイアザミより更に刺々しく、葉も激しく裂けまます。頭花は葉腋等から伸びる短い柄に密に付き、総苞片も長く鋭く開出反曲。近年はタイアザミに含める。 |
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ヒロハタンポポ (キク科) 3-4月 草地 県内北西部、中部はカントウタンポポ、北東部はエゾタンポポのエリアですが、ここは本種。外片・中片はない片の2/3ほどで先端に大きな突起がある。 |
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ワダン (キク科) 10月 泥岩の岩場に多い ロゼット状の根生葉から放射状に茎を伸ばし、その上部の葉腋に花序を付けます。葉は丸くて大きく、円頭で密に付き、基部は茎を抱く。 |
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キケマン (ケシ科) 3-4月 草地 林縁 茎はがっしりしており、基部から多数分枝し斜上気味に立ち上がります。 葉は2-3回3出複葉、花序は10cm前後、花弁の先端部に紫色の斑がある。 |
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シチトウスミレ (スミレ科) 3-4月 林縁 土手 一見タチツボスミレと同じですが、葉に光沢があり、托葉が大きくて卵形、縁の裂け方も粗く大きい。花はタチツボスミレと変わらない。 |
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アツバスミレ (スミレ科) 4月 草地 道ばた スミレの海岸型変異で、葉に厚みと光沢があり、スミレよりも幅があります。花の側弁には毛のないものもあり、花色には変化が多い。 |
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ボタンボウフウ (セリ科) 6-8月 岩場 砂地 茎は太く、よく分枝します。葉は1-3回3出複葉、厚みがあり、青みがある。花序は10cm前後で小総苞片が数個付きます。 |
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アシタバ (セリ科) 9-10月 草地 食用とされることでも有名。ハマウドに似ますが、花は淡い黄緑色で秋に咲く。葉は2回3出羽状複葉で基部は袋状。 |
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シロバナサクラタデ (タデ科) 9-10月 湿性地 花は総状に付き、白、時に赤味を帯び、サクラタデより少し小さい。葉は披針形で尖鋭頭、托葉鞘は長い鞘状で縁毛も長い。海岸湧水地で見られます。 |
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イズナツトウダイ (トウダイグサ科) 3-4月 海岸に近い林内 頂生する葉が菱状にならない、地下茎があまり伸びない等がナツトウダイとの違いです。近年はナツトウダイと区別しないというのが一般的。 |
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イワタイゲキ (トウダイグサ科) 3-4月 岩場 下部の茎太く、木質化し、その先端部から多くの枝を分けて半球状に拡がります。上部では分枝しない。腺体は腎円形、子房にイホ状突起がある。 |
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ホソバハマアカザ (ヒユ科) 9-10月 砂地 丈は30-60cmになり、葉は狭卵形~線形、全縁か浅い歯牙縁。 果実はハマアカザと同じように三角形の2枚の苞に挟まれている。 |
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タイトゴメ (ベンケイソウ科) 5-6月 岩場 葉は円柱状倒卵形で密に付くマンネングサ。肝がんなどの岩場にマット状に拡がります。花は径1cm、雄しべは花弁より短い。 |
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スナビキソウ (ムラサキ科) 5-8月 砂地 ここでは丈は20cm前後、茎や葉裏に圧毛が多い。花は筒部6-7mm、花径8mm、色は白だが喉部付近が黄色、芳香があります。 |
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イズノシマダイモンジソウ (ユキノシタ科) 10-11月 湿った岩場 葉の裂け方が浅く、裏が白いダイモンジソウ。全体に開出した毛が非常に多く見られます。小型のものが多い。 |
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コケリンドウ (リンドウ科) 3-5月 草地 10cmほどの小型のリンドウ。花冠もフデリンドウの半分程度で長さ1-1.5cmほど。よく分枝し、果期にも根生葉がある。 |
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(参考) ミズキンバイ (アカバナ科) 9月 湿性地 -絶滅危惧2類- 以前は海岸の湧水の小さな湿地に群落がありました。海岸までわずか数mの距離だったため、2011年東日本大震災の津波により、土壌ごと流出した。 |